第22話 転換点
ママに癒しの魔法をかけてももらった。あの感覚は今後の人生で忘れる事はないだろう。
自分もいつか誰かにこの魔法をかけてあげる事があるのだろうか。
「キアちゃん、聞いてほしい話があるの。いいかしら?」
聞いてほしい話?
「もちろんです。フレアー家は分かるわね?」
「もちろんです。」
「今、世間で起きている貴族や国の重要人物が亡くなったり、行方不目になったりしている事件の黒幕はフレアー家です。」
「え、本当ですか?」
「本当です。適当にこんな事は言えませんからね。」
「なら、早く国王にその事を伝えて対処するべきです。」
「残念ながら、それはできません。」
「なぜですか!?」
ママ上は何を言ってるんだ?突拍子も無い話で理解ができない。
「国王、私の父上はすでにフレアー家の洗脳にかかっております。もう、私の声も届きません。今この国は飾りの国王と裏で操るフレアー家で回っております。」
「もう、実質今のこの国は滅ぶでしょう。そしてフレアー家が納める。国ができあがります。他国への牽制で今は国王が納めていることにしているだけです。」
「そんな。なぜそんな事に??」
「分かりません。いつからフレアー家が根回しをしていたのかまでは掴めておりません。そして、この情報を私達が掴んでいる事もフレアー家は知っています。」
「もうじき、私たちを消しにきます。正直もう止める事はできないでしょう。だからあなたに私達の技を受け継いで欲しいのです。」
「待ってください。その言い方だとお別れみたいじゃないですか。」
「お別れです。キアちゃん生き残ってください。あなたがこの国をいつか救ってください。」
「嫌です。母上達と離れたくないです。父上も兄上も一緒にいたいです。僕も戦います。」
「ダメだ。キアお前は生きないといけない。」
アイスが涙を流しながら、言った。
「兄上、」
「キア、お前転生者なんだろ?」
え??
「父上?」
「分かってるんだ、キア。前世かどうか分からないが記憶が有るんだろ?」
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