第20話 受け継がれる技3
「キア、これが氷属性の魔法だ。まずは氷で剣を作ってみろ」
氷の剣か、前世で漫画やアニメで見たけど今の世界ではアイスが使ってるところしか見た事ないな。やってみるか
「アイスソード」
おお、できた剣だ!やればできるもんだなぁ。
「いいぞ、キア。」
え、アイスが褒めてくれた!?今までこんな事はなかった気がするな。
「その剣で切り掛かってこい」
アイスはそう言いながら、自分も剣を造形した。
やってやるよ!!
ばきん。
アイスの剣とぶつかり、俺の剣が粉々に割れてしまった。何でだよ!!
「いいか、キア。形を作るだけではダメだ。氷の造形に必要な物は強度だ。より熟練された氷の造形魔法はどんなに硬い物質も凌駕する。とにかく強度を求めるんだ。」
「なるほど、見た目だけではダメなんですね。」
「その通りだ。お前ならきっとできる。」
何だか、アイスの様子がおかしい気がする。というかみんな様子がおかしい。いきなり家族全員からそれぞれの技を教えられるってどういう状況なんだ??もしかして何かあったのか?
「キアちゃん、次は私から癒しの魔法を教えます」
ママが少し悲しそうな顔をしながら話しかけてきた。
「ママ、何でいきなりみんな僕に技を教えてくれるの?」
「その話しは、私の癒しの魔法を伝えた後に話すわ。いいかしら?」
ママがそう言うなら従うしかない。
「はい。」
「キアちゃんはいい子ね。私が教えるのは王族に伝わる癒しの魔法です。普通の回復魔法との違いは、癒しの魔法は身体の傷だけでなく呪いや、心の傷も癒す事ができるという点です。」
「心の傷ですか?」
「はい、そうです。この世界は心に傷をおい、その結果呪いや、悪魔に取り憑かれるなど様々な悪い結果に繋がる事があります。問題の根本は心の傷。目には見えないので厄介ですが、癒しの魔法を習得し熟練すると分かるようになります。そしてその心の傷を治すことができます。」
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