第1章 アイドル!?

第1話 お呼びだし

 コンコンコン。


「失礼します」


 仕事終わり。


 いつもなら現場から家まで直でマネージャーが送ってくれるんだけど、今日は「社長からお話が」って。


 事務所にお呼び出し。


 なんか私やらかしたか?


 まさか、スキャンダル!?


 いやいやいや。ないないないない。


 相手いないし。


 そんなことを考えながら会議室に入ると、

「お疲れ」


「おっ、お疲れ様です」


 社長の横に座っている男性。


 なんでこの人がここに?


「さあさあ座って……今日呼び出した理由なんだけど」


「はい」


 男性は一言も発さず、ニコニコと笑っているだけ。


「その前に、この人は知ってるよな?」


「はい」


 うちの事務所は、私みたいにモデルや女優をしている人だけじゃなくて、アイドルも所属している。


 男性は、そのアイドルのプロデューサーだ。


 今まで関わったことが一度もなくたって、顔ぐらいは知ってる。


「なら話が早い。麗華れいか、アイドルになってくれないか?」


「……はい!?」

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