【ラブコメ週間100位入り記念感謝SS】私の可愛い王子様

なんとラブコメ週間ランキングで99位という凄い評価を頂きました。

読者の皆さまへの感謝を込めてSSを投稿させて貰います。

今回は巡ちゃん視点となります。

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私-一之宮いちのみやめぐるは幼い頃から可愛いものが大好きだった。

可愛いぬいぐるみ、可愛いお人形、可愛いクッション、可愛い洋服。

私の周りは全て可愛いで埋め尽くしていた。


幸いなことに一之宮家はそこそこに裕福であったので

私の可愛いものが欲しいという我儘を両親は何一つ断ることなく叶えてくれた。


幼稚園に通うようになると周りの子は

「めぐるちゃんはかわいいね」

と褒めてくれるようになった。

両親からはずっと可愛い可愛いと褒められていたが他人からも褒められることで

私は私自身も大好きな可愛いであることを実感し、私自身も大切にするようになった。


小学校に上がった私は可愛い洋服と可愛いアクセサリーに身を包み、

可愛いランドセルに可愛い文房具を使い、全身で可愛いを表現した。

ここでもクラスメイトの女子は

「めぐるちゃんは可愛いね」

と褒めてくれた。

私は私自身が大好きな可愛いを表現できていることが嬉しくてたまらなかった。


中学校に上がった私は私服から制服に変わったことで

髪型や校則に反しない範囲での髪留めなどで可愛いを表現した。

しかしこの頃から私の周囲は少しずつ変わっていった。

相変わらずクラスの女子は私を可愛いと褒めてくれる。

変わったのは幼稚園や小学校の頃は距離を取っていた男子も

私を可愛い、可愛いと褒めてくれるようになったことだ。

私は自分の可愛さを認めてくれる人が2倍になり、幸せの絶頂のような気持ちでいた。


そんな中学生活を数か月送った頃、私は初めて告白というものをされた。

相手は3年生でバスケ部の部長さんだった。

名前はもう憶えていない。

私はその告白を断ったことだけは覚えている。


翌日クラスの女子たちは口々にこう言った。

「あんなにカッコウイイ先輩なのにOKしなかったんだ」

「巡ちゃんって凄いメンクイなの?」

私にはカッコウイイもメンクイも意味が分からなかった。

だって私が欲しいのは可愛いなんだもん。


それからも色んなカッコウイイ人が私に告白してきたけど、

私は全てを断った。


こんなにカッコウイイ人はいっぱいいるのに

何故可愛い人はいないのだろう?

ずっとそう思い続けている。


そして私は高校生になった。

高校でもまたカッコウイイ人から告白されて断らなきゃいけないかと思うと少し憂鬱。


でも私は信じているきっとどこかには私の可愛い王子様運命の人がいるって。

そしてもしその王子様を見つけたら絶対に捕まえてみせる逃がさないんだって!

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幼馴染に恋人ができたが寝取られでもないので僕は落ち込んでないのに色んな美少女が僕に近寄ってくる せーてん @seitenspudon

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