第5話

「でも、天狗は何処に居るの?」

「そうね、山奥に居るとか、聞いたけど」


天狗を封印する事になったが、肝心の居場所が分からないので、皆で考えている。


「そんな事なら、我に任せるのじゃ!」


猫様は胸に手を当て、任せろ見たいなポーズをして見せた。


「任せろって、化け猫に何が出来るのよ?」

「だから、猫様と呼べと言ってるだろ!」


猫様がそう言い、話が若干脱線してしまった。


「で、猫様?天狗の場所分かるの?」

「我は猫だぞ、そんなこと他の猫に聞けば分かるわい!」


何だか、胸を張って偉そうにしている。


「それじゃあ、猫に話を聞いてみよう!」

「うむ!まぁ、それは、日が昇ったらな」


猫様は、横になりながら、そう言う。


「何でよ!」

「これだから、女狐は」

「何ですって!?」


再び喧嘩をはじめてしまった。


「先ず、こんな、深夜に猫なんて居ないじゃろ?」

「アンタが言うか」

「それに、昼間に団地の猫を訪ねた方が、早いじゃろ」


だらけた、猫様はそう言いながら、毛繕いをしている。


「分かったわよ!昼間に此処に集合よ!」

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