只々

只々ただただ空を眺めていた

只々雲の流れを見た

只々風を感じて

只々私の生命を実感する


私はそれで生きていると

実感する

風を受けて

そして

葉の匂いを感じ

そして

流れる地脈を感じて

生命を実感するのだ


只々私は生きており

只々この生命の削れるのを

ひしひしと感じているだけである

只それだけだった

私の人生と言うものは

なんの飾りもない

色もない

只々虚空だけが広がる


それでも生きている

只々生きている

大地を踏みしめ

この世にあるまじき私は

生きていると発狂するのだ

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