積乱雲

夏の御顔みかおに写るのは

白色はくしょく流れる積乱雲

夏恐るるは 衝動で

好まる夏は 甘美であった

紺碧こんぺきに輝く空は

水面を映し出し

心を弾ませる

甘味処あまみどころは観光客で賑わい

下駄の音が鳴り響く

人々は空を見ても

眩しいだけで 美しさに気づかない

紺碧の空と積乱雲

これほど美しいものがあっただろうか

否なかったという訳ではない

唯もしかしたら二度と見れない光景かもしれない

頭上で輝く積乱雲は

今日こんじつも輝きを増して

人々に気づかれるのを待ちわびている

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