学生寮時代のエロ・ギフテッドの少年 その1

 前回、女子のオナニーについて書いたので、今回は男子編で、その驚愕すべきオナニー法を聴いたので、それを紹介したいと思う。



 私は18歳の春、上京し10年ほど東京に住んでいた。


 いきなりの独り暮らしは大変だからという事で、母親に学生寮で暮らす手続きをされていた。

 学生寮の暮らしは門限もあるし酒もダメだし、兎に角プライベートが無いに等しい感じだった。

 ついでに、夏場は冷房がなかった。


 ふと自室のベッドでうたた寝をしてて、目を覚ますと、5、6人くらいのオタ衆が勝手に私の部屋でビデオを観てたり、漫画を読んでたりするということがザラだった。


 当然そうなると、オナニーする時は部屋の鍵を閉めなければならないのだが、鍵を閉めてるとオナニーしてると思われてしまうのという窮屈なものだった。



 そんな寮で恐るべき特異人物とファーストコンタクトし、震撼した。


 彼の名を仮に、アンノウンヨシカズとしておく。


 アンノウン、アンノは見た目も宇宙人系の顔をしていた。

 初見で見た時、私は数秒ほどフリーズした。


(余談たが、本物の庵野秀明を初見で目撃した時も数秒フリーズしたが、その比ではない。ガイナックスに遊びに行った時で、裸足で社内を徘徊していた。坊主頭だったと記憶するので『ドラゴンクエスト ファンタジアビデオ』の頃かな)


 アンノウンヨシカズは、私と同い年なのに、坊主頭で幼い顔なのか老けてるのか、どっちとも言えるような、摩訶不思議な顔をしていた。


 地球外生命体とばったり遭遇するとそのように金縛りにあったように固まるのかなどと思った。

 アンノウンヨシカズは、顔はウルトラマン系だが口調と仕草にも独特なものがあり、そこは蛭子能収に似ていた。



 そんな彼と共同生活して行くうち、彼の部屋で精神科から処方されていた薬が目に付いた。 

 疾患名を聞くと「自閉症」だと言う。


 当時、まだ発達障害という名前がない時代だったので、そういうものだと思って頂けたらと。


 当時の私も自閉症と聞いても、何だかよくわからないのでスルーして、別にフツーなヤツだろと思ってた(てか、人間なんか皆んなどっかしら大なり小なり変だし)


 アンノは、鉄道オタでもあり、また日本アニメーションの世界名作劇場に登場する女児キャラをこよなく愛していた。

(『アルプスの少女ハイジ』や『フランダースの犬』といった系列のアニメシリーズで、彼は特に『愛少女ポリアンナ物語』が大好物だった)


 ビデオデッキを持ってないものだから、毎週日曜の19時30分前にはキッチリと私の部屋を訪れた。


 世界名作劇場を録画するためである。

 もうとっくにポリアンナは終了しており、違うものが放送されていたのだが、彼は録画を欠かさなかった。

(私が部屋に居なくても勝手に録画していた)

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