混浴温泉の思い出 中2の夏 (破)⚠️少し下ネタあり

 流石に中2になると、そんなところで1泊するとかキッツイと泣きそうだった。


 年頃なので変に自意識過剰にもなっていた。


 思春期に入ってからは、その混浴温泉で四姉妹と鉢合わせすることはなかったけど……。


 でもそれって、たまたまというだけで、可能性はゼロじゃない。


 その年の盆は、運悪くも就職して家を出ていた、メグとジョオまで帰省していた。


 ――まぁ、1日くらい風呂に入らんでも、どうということはない!


 と思っていたのだが、メグの運転する車に乗せられ、海へ行ったのが運の尽き。


 海の家とかシャワーがなかった(地元民しか知らないような穴場?)

 ベタベタして、どうにも風呂に入りたくなってしまった。



 どうにか四姉妹と鉢合わせしないよう、彼女たちが入浴を済ませた頃を見計らっていた。

 縁側で夕涼をしつつ。


 縁側から向かいには丁度、はなれの混浴温泉があるので、入って行くところを見張ることが出来た。


 メグとエイミーが風呂に向かったのを確認した。


 ジョオ、コングも直ぐ入るだろう。


 まぁ、念のため2時間くらいあければ安全か。

 兎に角、コングには要注意だと身構えていた。



 それから1時間ほど経った頃。

 縁側に居た私のところに、コングがやって来た。


 どんな会話を交わしたのかもう覚えてないが、昔と比べ、だいぶカドが取れ、ちょい優しくなったような印象を受けた。


 私が、中2だったので、コングは高校2年だ。


 コングは話しながら、私の手に何かを握らせた。


 駄菓子のパンチコーラか? と思った(小さなビニール袋に入った丸いタブレット2粒の固形清涼飲料。20円)


 コップに入れ、水を注いで飲むものだが、そのまま食べようとした。

 でも、よく見れば食べ物じゃなかった。

 

 なんだこれ? 

 

 コングに聞いても不敵に笑うだけで教えくれない。

 丁度、母が近くに通りかかったので、母に聞こうと声をかけた。

 そのとたん、コングはバツの悪そうな顔になって、私を止めようとしたが、ちょい遅かった。


 母が少し引きつった顔で言う。

「……あんた、そんなものどうしたの?」


「コングがくれたんだけど?」

 コングは、そそくさと消えて行った。


「お母さん、これ何?」


 母は無言で、結局答えてはくれなかった。

 その直ぐ後、コングにそのことで何故か怒られた。


 結局それが何か、呆れたことに私は高校2年になるまで謎の物体のままだった。

 コンドームだったのである。


 2時間ほどは経過したので、私はようやく、もう大丈夫だろうと風呂に向かった。

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