第1章 第4話 〜『勇者ランク 第1位の不適合者』〜

 そうして、俺とレイは1晩を過ごした翌日……。俺とレイは勇者学院へと向かっていた。


 ちなみに、実家に関して言うとあれだ。

家を含めた母と父には属性魔法を付与した。そうする事で、あるはずの"もの"がない"もの"とする事で家族や家を魔族達から視認されなくなる。だから、俺が離れても安心ではある。


「ねぇ、ねぇ……もしかして、あの子って。」

「えぇ……多分、そうだわ。

勇者ランク 第1位の不適合者だわ」


 なんだろうか? 俺の事を……噂しているのは、薄々気がついていた。

その内容とは……俺を"不適合者"と呼んでいることだ。


そうして、俺とレイは学院に着き、学院長室まで行く事となった。


それでも、噂が絶えない。

『あれが、噂の不適合者』だの。

『あいつが、あの闇の勇者を消した化け物』だの。


 そして、学院長室に着き

レイが2回ノックをした。すると、中から「入りたまえ」と声がし、レイは……「失礼します」と、言い……レイがドアを開け、先に入り、俺は後から入った。


「やぁ、君が……アイザック・エリック君かい?」

「あぁ、そうだが?

それがどうか……。」


 と、言いかけた途中……。

学院長が瞬間移動して、俺の前に立ち……スキルを使い、不意打ち攻撃をしてきた。


 それを俺は片手でしかも、何も纏わずに素手でキャッチをした。


「結構、本気でやってるのに……何故、君は……そんなにも簡単そうな顔で、簡単そうにキャッチしてるのかな?」


 その答えに俺は……


「この程度が本気か? 笑わせるな。

粗方……予想は付いた。

闇の勇者の親だろ。学院長?


つまり、ランク制も闇の勇者だけはコネって言うわけだ。


そうじゃなければ、そんなに感情がダダ漏れにならないからな?」


「何故、バレたかな?

結構、抑えたつもりだけどね!」


足で攻撃して来ようとしていたが、それは予測済みだったので、

俺は空を飛んで……ある魔法を……

俺は、使った。


「止まれ。」

「なぁぁ?!」


 ━━━━そう。"言霊"だった。


「お前は……あの100代目魔王……ヘルフリート・アイリスに似ているぞ。」


 その問いかけに俺は言った。


「……ほう? その100代目魔王は歴代魔王の中で最強を更新し続けてるらしいな?

……その人物と一緒にしてくれて光栄だ。」


 まぁ、同一人物だが……敢えて、何も言わない。


 過去に縋るなんて"弱者"がする行動だ。今は、今だ。


「お前は……。ずっと呪われるだろう。

最強の闇の勇者を殺し、影の勇者としてなったお前の2つ名は……」


 こうして、語るのだ。

怒りと苦しみなどの全ての負の感情を混ぜた嘲笑いをしながら……。


「『勇者ランク 第1位の不適合者』となぁぁぁあー!!」


 ……と・・・・・・。

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転生してきた第1位の影勇者は、元魔王な件。 白咲焰夜 @sirosakienya_124

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