第42話 頭に「れ」のつく映画といえば?
内容としては、全然関係ない複数の映画を、販売側が勝手に「一連のシリーズの関連タイトル」のように邦題をつけてしまうことがあります。
ヒット作にあやかって、似たタイトル、似たジャケットにしとけば、誰か間違えてくれるだろう的な。
分かっててあえて騙されに行くB級映画ファンは、地雷を踏み過ぎて足の裏と心が鍛えられているのかもしれません。
さて、そんな流れで。
頭に「れ」のつく映画、「レディ・ウェポン」を紹介します。
2002年の香港映画。監督はチン・シウトン、出演はマギー・Q、アンヤ、ダニエル・ウー、アルメン・ウォン、アンドリュー・リンほか。
世界各国で、同時期に数十人もの少女誘拐事件が発生。
誘拐された子は、スポーツや武道に優れていた、という共通点がありました。
主犯のマダムMは、さらってきた女の子たちを孤島に監禁。
厳しい特訓と地獄のようなサバイバル生活で、数年かけて一流の殺し屋として育て上げます。
殺し屋としての卒業試験……それは、共に訓練を耐え抜いてきた仲間同士で殺し合い、生き残った者だけがプロになれるという、過酷なものでした。
その中で生き抜いた三人、シャーリーン、キャサリン、ジーン。
彼女たちは、美しい大人の女性に成長していました。
そして、プロの殺し屋としてのスキルも一人前です。
殺し屋の仕事の依頼を受け、組織から各国に派遣されます。
シャーリーンは、生まれ故郷の香港へ。
そこで、生き別れた母親と再会してしまいます……。
さらには、少女誘拐事件を追っているイケメン捜査官ジャックとの出会い。
シャーリーンは、組織を抜け、殺し屋の道を捨てる決意を固めるのですが……といったアクション作品です。
アクションがむちゃくちゃすぎて凄いのは香港カンフー映画の特徴ですが、この作品は女性殺し屋が主人公ということもあり、ターゲットの男性に近づくためにカラダを武器にしたりするので、お色気もあります。
ソフトのジャケットの「全裸に、迷彩模様のボディペイントをした女性が、向かい合って二人抱き合っている」というのは、なかなかエロくて好みです。
いいよねコレ。
「レディ・ウェポンZERO」や「レディ・ウェポン リターンズ」という“続編っぽい”タイトルもあるのですが、中身は「女性二人がアクションする香港製作のちょいエロ作品」という共通点があるだけで、まったく関連性はありません。シリーズ作品でもないのに、まぎわらしい売り方をしやがる!
「エロくて強くてすごいヤツ!」なのは無印だけ!
でも、「全裸に迷彩模様の女性」ジャケットだけは踏襲しているので、期待して、つい見てしまいましたとさ。くやしい。
あのジャケットの色気は、ズルい。
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