第38話 頭に「よ」のつく映画といえば?

「よ」が頭につく映画で、当初は神木隆之介くんが子役時代に主演した「妖怪大戦争」(2005年)を取り上げようとしたのですが、途中まで書いたあとでPCが不調になり、保存したはずのデータがどっかに消えちゃいました。ちくしょうっ! 

 アニメ映画「千と千尋の神隠し」「君の名は。」に声優として出演し、実写映画でも「踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」にも出演、近年では「シン・エヴァンゲリオン」にも声優として出ていた「出演作が邦画歴代邦画興行収入ランキング上位にいくつもランクインする男」として語ろうとしたのにぃー!


 あーもーやめだー! まったく別の映画にしよう! 


 頭に「よ」のつく映画。


「40オトコの恋愛事情」を紹介します。「よんじゅう」と発音するし、間違いではないっ。


 原題は「Dan in Real Life」。


 2007年のアメリカ作品。監督はピーター・ヘッジズ、出演はスティーブ・カレル、ジュリエット・ビノシュ、デイン・クック、ジョン・マホーニー、エミリー・ブラントほか。


 コラムニストのダンは、数年前に妻を亡くして以来、扱いが難しい思春期の娘たち、カーラ、ジェーン、リリーの3人を男手ひとつで育てています。


 毎年恒例になっている親戚の集まりに参加するため、娘たちを連れて、故郷の実家を訪れたダン。

 近所の書店に立ち寄ったところ、マリーという女性と出会い、恋に落ちてしまいます。


 実家に戻ったダンは、弟のミッチから「兄さん、俺のカノジョを紹介するよ……」と恋人を紹介されるのですが、そこにいたのは、なんとマリーでした。


 動揺するダン。でも、弟の手前、その気持ちを伝えるわけにはいきません。


 父親の恋心に三人の娘たちは気づき、マリーとくっつけようとします。また、マリー自身も、カレシの兄から好かれているのを知って、まんざらではない様子。


 このままうまくいっては、弟に申し訳ない……ダンは罪悪感から、マリーと距離を取ります。

 マリーへの想いを吹っ切るために、再会した地元の同級生ルーシーと親しくなり、距離を詰めていったり。


 それを見たマリーは「あれ、ダンって、あたしのコトが好きじゃなかったの?」と、なぜかジェラシーを燃やし始めます……。


 シングルファーザーの男性が、弟のカノジョに横恋慕、向こうも弟とはあまりうまくいっていない感じだし、このまま略奪愛になるの? ならないの?というラブコメディです。


 印象に残るシーンがひとつ。


 ダンの長女・カーラが、家にカレシのマーティーを連れてきた場面。


 ダンは「お前に恋人なんてまだ早い!」と、マーティーを近くのバス停まで、車で送り返そうとするのです。


 車の中で、マリーへの思いを素直に打ち明けられなくてモヤモヤしていたダンは、カーラを諦めさせようとして、マーティーにこう説きます。


「いいかい、説教するつもりはないが、愛は危険な感情だ」


 それに対して、淡々とした美少年のマーティーは、サラリとこう答えるのです。


「愛は感情じゃなく、能力です」


 その言葉に驚いたダンが「誰の言葉?」と訊くと、マーティーは「僕の言葉です」と、またしても淡々と言うのでした。


 愛は「感情」ではなく、「能力」。


 なるほど、深い……。


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