第36回 頭に「や」のつく映画といえば?
小さい頃、自分の活動範囲とは違う場所に行ける……お盆などの帰省で、親の実家や親戚の家に行くのって、結構楽しかった記憶がありますが、中学校や高校生くらいの年頃になってくると、そういうのがメンドウになって、
「俺、行かねーし。メシ代だけ置いてってくれれば留守番してるし。みんなで行ってくればいいじゃん」
とか、思春期特有の「家族と一緒に行動することに抵抗を感じる」感が芽生えてくるんですよねー。
自分にもそういう時期がありました。時期さえ過ぎれば治る、一過性ものなんでしょうけど。
今回は、久しぶりに遠方の親類縁者と集まった男子高校生が、巻き込まれる騒動を描く、頭に「や」のつく映画、「屋根裏のエイリアン」を紹介します。
原題は「ALIENS IN THE ATTIC」。
2009年のアメリカ・カナダ合作作品。監督はジョン・シュルツ、出演はカーター・ジェンキンス、オースティン・バトラー、アシュリー・ティスデール、アシュリー・ボーチャー、ヘンリー・ヤング、リーガン・ヤング、ドリス・ロバーツ、ロバート・ホフマン、ケヴィン・ニーロンほか。
男子高校生・トムは、両親や叔父夫婦、祖母、姉や、姉のカレシ、ヤンチャな従兄弟たちと、大人数で夏休みに古びた山荘で過ごすことになりました。
テレビが映らなくなり、屋根に上ってアンテナを直そうとすると、なんとそこには、人間の赤ん坊サイズの、ギョロ目で緑色の肌をした小さな宇宙人たちがいて、好戦的に襲ってきたのです!
なんとか撃退するトムでしたが、その宇宙人たちは4人(4匹?)いて、普段使われていないこの山荘の屋根裏に住み着いている様子でした。
この宇宙人たちは「あるもの」を探しに地球に来ており、後から来る大部隊を待つ先見部隊に過ぎず、彼らの連絡次第で、その大部隊が地球に来るか来ないか委ねられていたのです。
宇宙人たちは、人間を操ってしまうリモコンのような装置を持っていて、トムの姉・ベサニーの彼氏であるリッキーを操って、一家を襲いました。
ドタバタしたトラブルも、リッキーの気の迷いということで家族たちは済ませようとします。
子供たちは、「屋根裏に緑色のエイリアンが住み着いて、そいつらがリモコンのような装置でリッキーを操っていたんだよ!」と声を大にして訴えますが、大人たちには本気にしてもらえません。
最初は劣勢な子供たちでしたが、宇宙人たちが持つ「人間を操るリモコン装置」が、どうやら人間の子供には通用しない、ということが分かってきます。
大人は頼れない、こうなったら自分たちでなんとかするしかない……!
こうして山荘の屋根裏を舞台に、子供たちと宇宙人たちとの、小さな戦争が始まった……というSFコメディです。グロも下ネタもなく、ファミリーで見られて笑える作品です。
宇宙人たちに対し、一丸となって立ち向かっていく子供達の奮闘をコミカルに描いていて、何より笑えるのが、宇宙人の操るチャラい兄ちゃん・リッキーの「操られている感じ」と、人間を操るリモコンを子供たちが奪って、自分たちのおばあちゃんに使用し、コントローラーで「ストⅡ」の「昇竜拳」や「竜巻旋風脚」などを繰り出して、リッキーと戦うところです。
普段は腰が痛いと言っているおばあちゃんの、ウメハラのプレイ並みの軽やかなアクション。見た目とのギャップが最高です。「豪血寺」シリーズかな?
また、4匹の宇宙人は一枚岩ではなく、中に1人だけこっそり人間の子供に味方してくれる善良な宇宙人がいて、心の交流もほのぼのするポイント。
あれだけの科学力があるなら、もっと本気で人間を殺しにかかってもいいようなものですが、ゆるーい攻撃ばかりの甘い侵略コメディ。
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