第34話 月の光

私 ものすごく

大事にする 


全てのものを してしまう


キミが 忘れているような

ちっぽけな 優しさのカケラでも

もらって 嬉しいと思ったから


もってる ずっと 手放さず


だから これは ちょうどいい ふるい


気軽な ハローでさえ 間にうけて

なんでも かんでも 

捨てずに 受け入れるものだから

私の為に 用意された フェンス


ふるい ふるわれ ふり ふられ


キミが 自ら

私から 消えるまで

もってる 最後まで


大丈夫 

ちゃんと 憶えているから

安心して 進んでいくといい


月のように ここにいる

満ちたり 欠けたり 

たとえ 新月で 見えずとも


ここにいる から 


いっておいで

より幸せになって

去っていけるように


キミの門出に 祝福を贈ろう 心から




雲の緞帳 雨降り 昼間

あなたの前に現れることができなくても

寄り添ってくれて 

ありがとう


大事にする

きっと ずっと 大事にする

もってく 私 

私が最後 と思う その最後まで


太陽の輝きのように

 役にも立たずとも

自ら光を発することすら

 できずとも


それでも

あなたが 淋しいと 

思い出したように

ふり仰いだとき 


いなくならないものとして

ここにいる から


水面に映る ただの石ころ だとしても


大事な あなた

その

情熱に翼を

その

寂寥に慈しみを


雲間から 贈ろう 願いを込めて


淡く 降り注ぎ

あなたを守って と


祈りにも似た 

月の光 


空に浮かぶ ただの石ころ だとしても











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