追放、王国からの脱出

第1話

俺は成人し(15歳)、精神科医になっていた。一応人類初である。

教会で、鬱になってしまった人たちのケアやカウンセリングまで何から何までをやった。意外とこのような症状が見られる人が多かったためこれまではどうしていたのか気になったがこのことは一生わからないと思う。


俺はこのように精神科医として働いてしっかりとした稼ぎになっているがミレイヤの方が心配である。

ミレイヤは勇者パーティーとして全国に派遣されたりしているらしいがあまりその活躍は聞かない。というか勇者パーティーのことで一番よく聞くのは今代の勇者がすごく強いらしい。

だから怪我をしないから私の出番がない~、っていうのはミレイヤ本人から聞いているけど……まぁ心配してもしょうがないか、俺はいつものように教会から王城へと帰って行った。

正直、王城なんてところには豪華過ぎて自分には持て余しているのだがミレイヤが心配するので俺はまだ王城に住み込んでいる。

自分の部屋に帰るまでに会ったメイドや執事は全員もう顔見知りだ。

そして今日はミレイヤが帰ってきているらしい。最近のミレイヤは何故かよくわからないが甘えてくるためなんとなくこちらも癒される。

本人は疲れたからカウンセリングして~、とのことらしいがやってることはただただ愚直を聞いているだけという。


そしてやはり、ミレイヤが俺の部屋に入ってきた。


「ねぇ~、聞いてよ~。あの勇者がさ~……。」


今日はいつにも増して酔っているようだ。こんなに若い少女が無防備でいいのかと思うがこれは信頼されている証として受け取っておく。


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種 族:人

状 態:泥酔、ストレス(詳しく診ますか?)

信頼度:Max


相手のステータスも見ることができます。


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いつの間にか追加の情報を見ることができなくなっているが、相手のステータスを見ることができる時点で相当に強いだろう。というかこれ以上見たほうがよい情報はないと思う。


「ねぇ?聞いてる?も~う聞いてよぉぉぉ。」


ミレイヤのステータスを見ることに集中していたせいでミレイヤの言っていることに気付いていなかったようだ。

最近ずっとミレイヤに会うたびにこんな感じだから心配しているのだがミレイヤは本当に大丈夫なのだろうか。


ミレイヤの愚痴を夜遅くまで聞いて、ミレイヤが寝てしまった後、俺も就寝することにした。

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