第19話 二人の成長

 アリスと出会ってからというものアリスの力も加わり、更にさくさくと進めるようになった。今の俺のステータスがこちらだ。


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 種族名:異世界人

 レベル:3420

 スキル一覧

 ユニークスキル:『鑑定lv.5』『宝玉生成』

 常時発動スキル:『暗視』『身体強化Ⅴ』『状態異常無効』『魔法強化Ⅴ』『魔法防御Ⅴ』『物理防御Ⅴ』

 魔法スキル:『全属性魔法lv.5』『闇魔法lv.10』『毒魔法lv.10』『爆発魔法lv.10』『雷魔法lv.10』

 特殊スキル:『パーフェクトヒール』『貫通』『収納』『変装』『投擲』『剛力』『かまいたち』

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 新たに手に入れた投擲はこのスキルを使いながら物に触れると思った方向へと飛んでいくという効果がある。そして剛力というのは単純にこのスキルを使用したときにだけ力が二倍になる。かまいたちは風の刃を生み出して相手を斬りつける効果がある。あとは魔法が少し増えたことくらいか?


 その種族固有のスキルもあってなかなかスキルの種類が増えることはない。ただ、手元に同じスキルの宝玉が何個も溜まっていくのみだ。まあ、これも将来使えないとも限らないから大体持ってきているんだが。


「ライト、ボス部屋を見つけたぞ!」


「おお! でかした、アリス」


 アリスも俺とダンジョン攻略を進めるにあたってかなり強くなっていた。現在のステータスがこれだ。



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 名前:アリスフォード

 種族名:魔族 魔王候補

 レベル:2239

 スキル一覧

 ユニークスキル:『暗黒魔法』『鬼神』『融合』

 常時発動スキル:『暗視』『身体強化Ⅴ』『魔法強化Ⅴ』『魔法防御Ⅴ』『物理防御Ⅴ』『状態異常無効』

 魔法スキル:『全属性魔法lv.10』『闇魔法lv.10』『毒魔法lv.3』『爆発魔法lv.10』『雷魔法lv.10』

 特殊スキル:『パーフェクトヒール』『貫通』『収納』『変装』『投擲』『剛力』『かまいたち』

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 被ったスキルは大体アリスにあげているためスキル欄は俺と似たり寄ったりな構成になっている。また、レベルもかなり上昇しており、最初はこの辺の魔物相手に苦戦するくらいだったのが今では余裕で駆逐できる程度には上がっている。


 特にアリスのユニークスキル『鬼神』の威力はすさまじい。このスキルを使うと、鬼神の姿となって時には巨大化もして相手を撃滅していく。単純に攻撃の威力が上がるだけでなく、身体の内部から破壊する衝撃波を常に纏うため、生半可な相手では近づいただけでも消し飛ぶ。


 それにアリスのアルムである金棒『鬼神丸』はまさに鬼神のためにあるような物で大きさを自在に変えることができるという優れモノだ。更に威力も申し分ないくらい強い。強さだけで言ったら俺の龍王の剣と同じくらいなんじゃないか?


 とにもかくにもここまで成長したアリスとともにサクサクと探索を続けた結果、俺達は900階層へ続くボス部屋へとたどり着いた。


「開けるぞ」


「うん」


 アリスと出会った階層である1000階層のボスはかなり強かった。経験上、龍王なんかもキリが良い数字だったため、900という節目には少し緊張感を覚える。そうしてゆっくりと開いた扉の先には……何もなかった。


「あれ? ボス戦じゃなかったのか?」


「ライト! 無暗に足を踏み入れてはダメだ!」


「へ?」


 アリスの注意空しく気が付いた時には俺は横向きへと吹き飛ばされていた。


 ボス部屋に俺の身体とダンジョンの壁がぶつかり合う衝撃音が鳴り響いた。体中の骨が砕け散る音が聞こえてくる。叩かれただけでこの威力。なんだよこれ。


「パーフェクトヒール」


 木っ端みじんになりかけた体をパーフェクトヒールで癒す。


「大丈夫か! ライト!」


「ああ。なんとかな」


 パーフェクトヒールが無かったら恐らくあのまま死んでいただろう。レベルが3000もあってしかもスキルもこれだけあってなおあそこまでのダメージを負うなんてな。


「おまけに姿も見えないんじゃあ、どうしろってんだよ」


 こうして姿の見えない魔物との戦いが始まるのであった。

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