児童小説として、この着想のセンスが好き( ;∀;)

僕は最初にタイトルを見た時に「意味わからん」と思いました(筆者様、すいません、平にご勘弁を)。でもその意味はすぐにわかりました。

僕が思い出したのはアニメで見た「かくしごと」です。これもタイトルを見た時に、どういう意味かと最初は思いました。そしてすぐに凄いなと感心しました。大好きなアニメです

さて、着想というものがあります。それは物語のキャッチ―さを競うだけのものではありません。わかった瞬間に「あっ!」と感心させるものも大事です。転生を扱う場合、その着想は能力や立場などの設定に行きがちです。その新機軸をオリジナルとして現在は多くの物語が競っています。

ところが、この物語はそういう類とは少し違います。

確かに能力なども含め共通項はありますが、何よりも「タイトル回収」です。意味がわかると面白いです。児童小説というジャンルにおいて、この着想はとても成功しているかと思われます。

さらに筆者様の文章力や構成力もしかり。着実に地力を積んで来た者の強さで書かれております。人と言うモノを考えて、見えぬ読み手を考えて、多くの物語を考えて、常に試行錯誤を繰り返した者が持つ、そういうバランス感覚に優れた文体であります。私は好きです。

まだ応募規定の短編であり、物語の魅力を引き出すと言う点では、その基礎部分のお披露目であります。ただし私が推察するに、少なくともこの筆者様は人間ドラマを理解されていると思われるので、今後の展開でも物語の組み立てに大いに期待が持てます。

だから、お勧め致します。

ここにある着想の可能性は、そうとうな部分まで押し広げる事が可能です。それはとても面白い物になる事実を秘めております。皆様、その夢の原型を是非お楽しみ下さいませ。

宜しくお願い致します。