第4話




 ースキルショップー


 スキルショップとは、スキルスクロールの販売、買取をしてくれるお店で、レアスキルのオークションなんかもやったらしている。


 自動扉を通り、ショップの中に入ると男性定員の入店挨拶が聞こえる。


「いらっしゃいませ。」


 中に入ると、左側にレジが有り、それ以外はガラス張りのショーケースがずらりと並んでいる。


 商品はスキルスクロールの種類別に保管され、スキルの名前と効果の説明が書いてある親切なお店である。


 今回、俺が買いに来たスキルは、並列思考と多重詠唱でこれが有れば色々出来ると思っている。


{並列思考}

 ・同時に複数の思考ができる様になる。


{多重詠唱}

 ・複数の魔法を詠唱、使用できる。

 ・一度に使用する魔法の数は練度によって変わる。


 定員さんを呼び、欲しいスクロールを取ってもらう。


「すいません。並列思考と多重詠唱のスクロールをください!」


「かしこまりました。」


 綺麗な角度でお辞儀をして、鍵付きショーケースから目的のスキルスクロールを取り出す。


「こちらでお間違えないですか?」


 しっかり目的のスクロールであることを確認し、頷いて会計をしてもらう。


「並列思考70万円、多重詠唱100万円になります。」


「はい。」


 デバイスで支払い、スクロールを受け取り、その場で使用する。


 使用方法は簡単で魔力を流すだけ。


 魔力を流すとスクロールの魔法陣が光り、身体に吸い込まれてスクロールはただの紙になる。


 こんな感じで2枚目もさっさと習得して、スキルショップを後にする。


 ダンジョンに戻る前に協会に寄って、さっきのドロップ品などを売却しに行く。



 協会で売却し終わり、ダンジョンに戻ってくる。




 ー闘技場ダンジョンー



 今回はC級の出る6戦目からスタートするがその前にやりたかった事ができるかどうかやってみる。


 まずは槍を物質化して闇の槍ダークランスを纏わせると魔法陣が刻まれる。

 これに、今度は闇の刃ダークカッターを纏わせてみるが出来ずに、魔力が四散する。


「これは無理っと。」


 なら、今度は一度魔力纏を解除して並列思考と多重詠唱で同時に纏ってみるがこれもできない。


「なら、別のアプローチで。」


 この間戦ったハイオークが持っていたハルバードを思い出しながら物質化する。


 これに先ほどと同じ様に纏うと、今度はできた。


「これはアレか、魔法陣を刻める部分がいるのか。」


 槍だと槍の矛、ハルバードなら矛と斧の部分って事かな?


「これなら並列思考と魔力纏ができると…」


 でも今の状態だと多重詠唱は必要なかったか…。


 複数属性だとどうなるのだろうか?


 まあないから試せないが…


 これもやりたい事だったが本命は防具だ!って言いたいところなんだけど今の感じだと多重詠唱でもまだ2つしか出来ないみたいだ。


 なので、今回は闇隠れダークハイドを使う。


 闇隠れダークハイドとは、闇の領域ダークテリトリーと一緒に使う魔法で、領域テリトリー内を闇に紛れて移動する魔法だ。


 空間魔法の転移と違って瞬時に転移する事は出来ないし、紛れているだけなので時間も普通でただ、闇の領域ダークテリトリーに紛れて移動するから隠密効果で姿は見え辛くなる。


 それと、闇の領域ダークテリトリーと言いつつもやってる事は闇属性の魔力を広げているだけで攻撃性はない。


 魔法ですらないけど自分がやりやすい様にやっているだけで、いつかはこれを使って遠隔で魔法を発動できる様にするつもりだ。


 全身装備に関してはまた後で考えようと思う。


 これまでは身体強化と今の服でなんとかなったが闇属性が手に入ったから装備にも有用性ができた。


 気を取り直して6戦目から行く。




 6戦目、敵は大剣持ちオーガだ。


 まずは、闇の弾丸ダークバレットをオーガの足元に放ち、土埃で見えなくする。

 そこに闇の領域ダークテリトリーを使用し、薄く魔力を広げて闇隠れるダークハイドで近くまで移動する。


 オーガは土埃がおさまった後に、目の前から消えた俺を探してキョロキョロしている。


 オーガの近くまで移動し、飛び上がってハルバードを振り下ろす。


 振り下ろす瞬間に闇隠れダークハイドの隠密が解けて、オーガがこちらに身体を向ける。


 振り下ろす魔槍となったハルバードは斧の部分に闇の刃ダークカッター具現化し、オーガが咄嗟に取った行動は、頭上を大剣でガードする事だった。


 しかし、俺の振り下ろしたハルバードは刃の部分が触れる前に闇の刃ダークカッターが剣でガードするオーガを大剣ごと両断してしまう。


「あらら、闇の刃ダークカッター付与の攻撃力やばいな。」


 ドロップは魔石と折れた大剣(俺が折ったやつ)。

 宝箱は中級ポーション3本。


「この感じだとB級とも戦えそうだしそろそろチャレンジしてみるか!」


 B級になるとワイバーンやゴブリンキング、オークキングにカラーオーガ。


 オーガにキングはいない。


 理由はオーガは群れないからじゃないかと言われている。


 他の階層型ダンジョンやフィールド型ダンジョンでも確認されていない。


 カラーオーガは上位種で魔法は確実に使う。


 B級からは強さが格段に上がるので準備が必要かもしれない。


 なので9戦目までは今日は戦う。




 7戦目、ハイオークは剣と鎧付きで前回とは違うタイプだが強さにそんな違いはない。


 今回は剣で纏うのは闇の刃ダークカッターでハイオークに向かって剣を振り、闇の刃ダークカッターを複数飛ばしながらハイオークに近づく。


 ハイオークは剣で闇の刃ダークカッターを弾くとその奥から俺が近づいてるのを確認して剣を振る。


 それに対して俺も同じく剣を振るうが魔剣になってる分威力が上がっているのでハイオークの剣と数合撃ち合うとハイオークの剣が壊れる。


 その後はそのままハイオークを斬り、魔石をドロップして宝箱は何かの靴。




 8戦目は、ウェアウルフとは人狼で武器は両手の手にある鋭い爪と人狼としてのスピードとパワーがある。


「グルゥゥゥ」


 唸り声をあげ、姿勢を低くし、爪を立ててこちらに飛び掛かる。


「っ!速い!」


 それをギリギリで回避して距離を取る。


闇の矢ダークアロー


 闇の矢ダークアローを連続で放ち、牽制しながら手を考える。







  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る