第31話指舐めて欲しいの?
総魔力量測定は俺の想定通りA〜Fランク中Fランクで、王族とだけあって生まれつき魔力量の多いアイリスはCランクを取り散々煽って来た。
Cランクは成人済みの人の総魔力量の平均値で、俺ら学生の平均はDランクなので、アイリス様の結果は普通に凄い。
因みにAランクにはお義父さんにユウリ、そして何とびっくりな事にシャロの奴もAランクだった。
「それじゃあね。Fランク雑魚のアクト=ホワイト」
そう言ってドヤ顔のまま手をヒラヒラと振りながら、測定機を後にしたが、普通に順番が決められているから俺はアイリス様の後をついて行った。
「また会いましたねアイリス様」
「何でここに居るのよ!」
「いやね、測定する順番は元々決まってて、その順番がたまたまこうだったってだけじゃないですか?知らんけど。でもどうですかアイリス様?ドヤ顔で別れたのに1分も経たない間に再開した気まずさは?恥ずかしくないですか?ねぇねぇ?今どんな気持ち?恥ずかしい?恥ずかしい?」
「フガァァァァ!!!殺す!絶対殺す!」
またしてもアイリスは顔を真っ赤にしてキレた。
「いやいやアイリス様じゃ無理だってwだって俺強いもん」
俺がそう言うと今度は爆笑し始めた。
大丈夫かこの子情緒不安定?
「ぷっ、アハハハハ!Fランクの雑魚が?Cランクの私に勝てないって?」
「うん。それとCランクはそこまで自慢できるものじゃないぞ」
「うっさい!ならアクト=ホワイト私と勝負しなさい!」
「別にいいけど?どうするガチの決闘でもしてみる?」
「そんなまどろっこしい事しなくても、もっと簡単に勝敗を決める事が出来るものがあるわ!」
「へーそれって?」
「そんなの決まってるわ!今私達がちょうどやってる魔法測定よ!」
「なるほどね……」
コイツちゃっかり自分が一勝してる勝負で挑みやがったな。
「まぁ俺は別にそれでいいけど、罰ゲームはどうする?」
「え?いいの?じゃなくて、罰ゲームね……。そうだ!アクト=ホワイト!」
「ん?」
「あんたが負けたら兄上と姉上に掛けた呪いを解きなさい!」
「呪い?」
「あの変な服装よ!」
「あーアレね……別にそれでいいよ。俺負けないし」
俺がずっと堂々とした態度で答えてると、その様子にアイリス様が少し怯んだ。
その隙を見逃さず俺はアイリス様に攻め立てた。
「それじゃあ今度はこっちからの条件だけど、アイリス様が負けたら今度からは、さっき話した例の水着を着てね」
「え!?」
「何?もしかして嫌なの?アイリス様はキール王子とエリス様が着てる服には文句言うのに、自分の服装をいじられる度胸はないんだ!それってせこくない?」
「…………」
「まぁ、アイリス様がどうしても嫌って言うなら、今回は俺の慈悲で罰ゲーム無しにしてあげてもいいけどどうする?」
「私は……」
「あーやっぱそうだよね嫌だったよね。アイリス様ってほらアレだもんね、邪龍(笑)を封印する為に力を当ててるもんねwだから負けちゃうからそんな危ない橋は渡れないもんねwww」
さて、ここまで煽ったらどうなる?
そうして俺が少しの間静観していると、遂にアイリス様が動いた。
「やってやるわよ!全勝してアクト=ホワイトアンタの泣き顔を見るのが楽しみだわ!」
そう言ってアイリスはアクトに向かって指を刺してそう宣言した。
「え?何?もしかしてアイリス様俺に指舐めて欲しいの?」
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