第3話

彼は生活のために体を売っていた。

僕にはそんな勇気はない、ずっとふたりで月を見ていたかった。

ある日彼が泣きそうな顔で戻ってきた。

酷い客だったのだろう。

僕は彼に[大丈夫?]と聞いた。

彼は僕に抱きついて泣いた。

世界中の人々が僕たちの事は知らないんだな。

彼がパンを僕に渡した。

申し訳ない気持ちでいっぱいだった。

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