第7話

クラスメイトを気付かないよう見渡すと

キラキラ輝いてる

『ウカツなポジティブさ』

ズカズカと他人の敷地に踏み込んでく

『ガサツなフランクさ』

その無限に生まれる海のしぶきのように輝くそれが恨めしく羨ましく感じる


あたしのようなB面は

まるでパンドラの箱だ

誰ひとり近づいてこない

公開処刑のような生活

それが当たり前になってるから

誰も気にかけないし

あたし自身も波風たてたくないから

あたしという寂しい存在に注目されたくもない


授業中のが楽だ

休み時間はなにをしたらいいのか

誰ひとり寄ってこない

孤独という名の自由がまた手に入る

自由という孤独を感じながら

こころのバランスをどう保つか


心の狭いあたしの

アイデンティティだけは

クラスの雰囲気に飲み込まれないように

光り輝くがさつなポジティブに支配されないように

必死にB面のあたしが心の中で愚痴り続けて

ああ

こんなの楽しくない青春だ


こんな話は大人たち先生たちには

理解不能だと思う

だから相談できる相手はゼロ

そんな人間のためにNPO職員っていう人たちがいるってネットで調べた

そこにいる人たちはいい人なんだろうけど

時給労働してる人の親身なんて

B面の心の底まできっと響かないよね

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