第7話 ハンバーガーとインスタントラーメン


いつの頃かは定かでないけれど

私の〝ハンバーガー〟との遭遇はまだ小さい頃の事

ハンバーグは 家でも出て来るちょっとゴチソウ系献立だったけど

ハンバーガーは  それなに?  の時代

    今や〝ハンバーガー〟という名を知らない子供は

    いないですよね 無から有へ 全国民への普及の勢い

    考えたら 恐ろしい


「パンにハンバーグを挟んで食べるのよ」と聞いて

あの2センチぐらいの厚みのハンバーグのサンドイッチを連想した

連れられて行ったのは〝三越〟と〝歩行者天国〟が記憶に残ってたので

ずっと 新宿だったと思ってたけど どうやら 銀座だったようで

受け取ったのは丸い紙包み それを開けてビックリ

「ん? これハンバーグか? 薄くないか?」

「いやあ これはハンバーグちゃうやん!」

「そやから ハンバーガーやねんて」 で 納得…… したんやわ

別の食べ物やったんや ってね

一緒に頼んだ シェイクは 多分 アメリカンサイズでデッカいの!!

〝水でもこんなに飲めんワ〟 がシェイク 最初の記憶

しかも 今のより明らかにコッチコチのコッテコテ

吸っても吸っても ジワリと動くだけ 

〝やっぱ アメリカってすごい〟 と訳わからんこと思いながら

半分残して 疲労困憊ギブアップしたわ


インスタントラーメンはもっと昔やった 小学校から帰ったら

母が 「友達の所で即席のラーメンを食べて買って来た」と言う

ふすまを開けたら隣の部屋に 袋入りラーメンが箱で1ケース!!

新しいもん好きの母が箱買いして来てたのが 初体面


「どんぶりに入れてお湯かけたらラーメンが出来上がるんやで」

と聞いて 私のイメージは当時アニメで見たアメリカの世界へ 


テーブルに置かれた皿に錠剤を一粒置いて

スポイトで水を一滴かけて クロッシュでふたをする

そして それを取ると  ジャ~~ン!! 

付け合わせもたっぷりついた七面鳥の丸焼きが出現!!

   アメリカではこういう事ができるんだとマジで思ってた


丼のふたを押さえて待ってる間の ドキドキワクワクったら

ジャ~ン~  蓋を取った丼には…  エッ?麺だけ?

メンマは? なるとは? チャーシューは? ネギもないよ

全然不満げな娘に 母はすっかりおかんむり…

なんかグレーな 初体験でしたのう


ついでに かのカップヌードルですが

発売当初は伊勢丹の周りに開店前から長蛇の列で

お値段 袋麺の倍以上だったと思うけど 大人気で

買えるのはお一人様二個限り

友人が朝から並んで手に入れた 2個のカップヌードルを

六人位で分けて食べたのがカップ麺事始め

今度は 怪しい具材(今でも謎肉)が入っている事に

驚いたりしてました


そのカップヌードルの自動販売機は ダイナミックでしたよ

お金を入れるとカップが 自販機のコーヒーカップみたいに出てくる

上から かなり太めのパイプが降りてきて 蓋ごとぶっ刺す

そのまま お湯を注入して上がって行ったら 取り出して

真ん中に開いた穴から湯気が上がるの見ながら 3分待つ 

プラスティックの小さなフォークは自販機のポケットにぎっしり


今 書きながらも 当時の最新鋭機 衛生面で問題ありまくりやったなあと

でも それで腹壊した話は聞いた事ありませんがね

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