さよなら初恋

@hayuhayu0213

第1話

‐ さよなら初恋





私の初恋を語ろうと思う 。



ーーーーーーーーーーーーーー


「こんにちは , 日本から来ました!愛里 ハユンです、、、!」


教室は歓声と拍手で溢れた、緊張も少しはほどけた気がする。私は高校2年生の愛里 ハユン(あいさと はゆん)。一応日韓ハーフだが国籍は日本。親の都合で韓国の学校に通うことになった、そこそこ韓国語も話せるから、困ることは無いと思う。


「ハーフ?」

(そんなわかりやすいかな?笑)


「日本のどこからきたの?」

(一応東京だけどおもんなかったかな)


「アニメキャラクターに会ったことはあるの?!」

(やっぱ日本のアニメの人気は爆発的や)


「転校してきた理由はいじめ?親の仕事?」

(流石にいじめだとしても韓国まで来ないよ…)


みんな次々と質問をしてくる。このくらいの韓国語なら余裕だ。にしても明るいクラスだな。


「じゃあ 新入生ちゃん はあそこの席に座ってね」


担任はやけに慣れ慣れしいジジイだ。“新入生ちゃん”とはなんだ、“ちゃん”とは!!!


言う通り席に座った。横の席は えーっと…ジェヨンくん か…みんな名札を付けてるんだな…にしても挨拶のひとつぐらい そっちから声かけろよ!私に興味0って感じ。座っても何も声掛けてくれないもんだから私から


「よろしく」


と一言かけた。


帰ってきた言葉は

「は?あ、おう」


あー私の苦手な感じの人だわ。

まあイケメンっちゃイケメンだね。流石韓国男子


一息ついてから辺りを見回すとすごい皆私の方向いてるし……そりゃそうか……転入生だもんな……にしても恥ずかしすぎるだろ!


なんやかんやで2時間目が終わって、毎日中休み(2時間目と3時間目の20分休み)から開くらしいみんな売店へ走っていった…さすが韓国って感じだ。“売店愛”!!!にしてもこんな時間から売店もやってるんだなあ……結局気になって私もついて行った。


売店は校舎の隣にあって、食堂と一緒になっている。外まで広がるテーブルやいす、売り物……かなり広い。あまりにも綺麗で大きかったため


「ふぇあぁ」


つい変な声が出た。韓国の学校もなかなかだな…。


でもお母さん(韓国人)は 売店中毒 には気をつけろって言ってたな…わからなくもないこれはハマる……いろんな味の牛乳からトッポギや激辛カップラーメンまで、韓国ドラマで見るような品揃え。


教室に戻って席に着くと ぽんっ と私の机にいちご牛乳が現れた!今日はお金をもってきわすれたからありがたいと思いならがも 顔を上げるとボブでかわいい女の子がこっちを見て微笑んできた。

「ハユンちゃん!仲良くしよ!」


声をかけて貰えるとは思ってなくて内心大興奮!


「も、ももも、もちろん!」

うわあ、緊張して変な声出た


「あはは、面白い子だね!笑 私ミヨンっていうの!よろしくね!」


なんて言うかこの子天使だ、ここは天国?

いい子すぎるぜっ…


趣味が合うこともあり、ミヨンちゃんとは気が合ってすごく盛り上がった。私 初日からこんなに幸せでいいのだろうか(泣)


「あ、そういえばハユンさ、ジェヨンの隣だよね。」とミヨンが隣の席を見て言った


「ジェヨン?あ、うん、そうだよ。」

ああ あの く○野郎か。


「あいつ 学年で1番の人気者(モテる)やから あんまり近寄ると その辺の女子に憎まれるから気をつけてね、まあ一応伝えとく笑」


「そ、そうなんだ」

へえ……あいつがか……

マトモに話したこともないのに こんな事言うのもなんだけ あいつのどこがいいの?!!


「私のタイプでは無いけど顔綺麗だし背高いしクールだし…。ね?ハユンもいつか恋に落ちちゃうかもよ?」


「え?」

んなわけ……


「ジョーダンだってえ笑」


「あ、あははは、、」


※※※


「うわあ よりによって 下校する時に雨……か」

ミヨンが嫌そうにつぶやく。


「最悪。私傘忘れちゃった。」

どうやって帰ろうか2人で悩んだけど結局ダッシュで帰ることにした。


「え、ミヨン帰り逆方向?!」


「そうなのお、ハユンと帰りたかったよお」

私もぉ…にしてもミヨンはリアル天使すぎる…カワイイ


手を振りあってお互いダッシュで帰っていた。

う…霧と雨で前が見えない……ぃぃ


ドンッ



「いてててて…」

はい最悪。前もよく見えもしないのに走ったせいで誰かに衝突…初日からこんなのやだよお、先輩じゃないといいな…


転んだ私に白くて綺麗な手が差し伸べられた。


「大丈夫?」

すんごいイケボっ……(ボソッ)


「はい、大丈夫です……本当にごめんなさい!」


「ならいいけどっ……傘…ないの?」

うぅ誰だろう前が見えん。


「そうなんです、忘れてきちゃってっ…あはは…」

今の私すんごくキモかったかも……


「これ使いな」

目の前にビニール傘が置かれた


「え、いや、そんな」

もう目の前に人の姿はなかった


いったい誰だったんだろう、王子様じゃん…。

明日返したいけど、名前もわからないし顔も分からないしどうやって返せば……。


家に帰っても モヤモヤ し続けてる。

なんで あんな 親切にしてくれたんだろう。


(続)

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

さよなら初恋 @hayuhayu0213

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ