第18話 祇園祭

今日はラブホに泊まる事にした。汗もかいてるし、夕立でちょっと濡れたしでシャワー浴びたかったけど、お互いもう我慢できなかった。


お互いの形を隅々まで確認するみたいに触りあって。

もうどこが境界なのかわからないくらいトロトロなキスして。

幸せ過ぎて涙が流れるし、久々すぎていつも以上に敏感になる。

「ちょっと、今日は無理やと思う。

俺、制御できんと思う」


「いいよ。たくや大好き…」


「俺も好き」


敏感な部分触られて、指だけでイカされる。

今日はそれだけでは止まらんくて潮までふかされる。

その後すぐ入れられたら入れただけでまた…

何回かして気を失うみたいに少し寝て、

ふと目が覚めて、また求めて。


時間の感覚とかもバグってる。今が夜なのか朝なのかもわからない。

離れてた分を取り戻すように抱き合った。



「たくや、今日はうち学校の友達カップルと友達とで夜ご飯食べに行く約束してるんやけど、どうする?

嫌じゃなかったら一緒に行く?」


「うん、嫌じゃないよ」


「じゃ、その前に祇園祭行こ!食べるの先斗町やから、ブラブラしてから合流しよ」


浴衣に着替えてお出かけ。

手繋いで歩いてるだけでニヤニヤが止まらん。

提灯にあかりが灯って、コンコンチキって音が聞こえてきて。こんな幸せな祭りないよ?

途中、何人か友達に会って彼氏って軽く紹介。

あー、幸せ。

たくやが来てくれなかったらご飯だけ食べに行こうと思ってたからお祭り来れて良かった。


2組の友達カップルと友達2人と合流。

学校では割と淡々とこなしていくタイプでクールなしっかりものだと思われてる。

たくやといるとぼけーっとしてる事も多くて自のアホな感じに戻る。気も緩みっぱなしでソースと醤油を間違えたりする。

みんなからしたらうちがおっちょこちょいでしっかりしてないのが意外だったらしい。

人に言われて気付いたけど、たくやといると自が出て甘えてるんだろう。

改めて指摘されると恥ずかしい。


帰りの電車で

「俺とおったら自が出るって…なんか嬉しいな」


「たくやといるの、がんばらんでいいやん?

緩むのと甘えるんやろうね…

…何か、恥ずい」

終電の満員電車でぎゅーぎゅーになりながら、たくやは笑ってこめかみあたりキスをする。


家に帰って、とりあえず帯で「あーれー」って回して脱がすのだけやっておきたいらしい。

男の子の夢らしい。

お風呂入ってその日は2人で泥のように眠った。







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