第39話 ナーナとリリ

 ラポーラとリーファさんは商業用勉強部屋に着いてノックをして返事を待たずに入る。



「ナーナ、リリ頑張ってる?カブカさんどうですか?」


「「頑張ってます。」」


「ラポーラさん。話終わったのですね。リーファさんもナーナさんもリリさんも皆さん頑張ってますよ。ところでどうされましたか?」


「良かった。あぁ、早速だけど、ナーナとリリにして欲しい事があるんだ。」


 ラポーラは創造魔法で木箱を3つ用意して、それぞれの箱に魔石、薬草、鉱石をたくさんアイテムボックスから出す。


「これは?」


ナーナとリリはわかっていないようだ。


「おお、アイテムボックス。これがあるだけで商業はほぼ勝ち組のスキルをラポーラさんは持っているのですね。しかも容量が大きそうだ。」


 カブカさんは別の事に夢中だな。創造魔法もアイテムボックスから出したと思ってるようだ。


「さー、して欲しい事だ。課題と言ってもいいかな。この魔石と薬草と鉱石を街に出てお金に変えて来てほしい。しかし、まだ街の外には出ては駄目だから、バイスティ街の中だけで頼む。やり方は2人に任せる。ちなみに期限は5日間だ。必要な金額は3000万ウェルだ。素材はまだまだあるから足りなかったら言って欲しい。換金の方法も任せる。」



 ナーナとリリは黙って固まっている。しかし、考えているようで、顔は真剣だ。



「カブカさん、勝手に決めましたが、実は他の孤児院も買うことになったのでお金が必要になりまして、それなら、2人の勉強にと思って。カブカさんには、2人にアドバイスとフォローの方をよろしくお願いします。買取の所に行く場合はラポーラといえばスムーズだと思いますが、名前を出すかはお任せします。」



「なるほど。他の孤児院を買うとなると結構な金額が必要ですね。わかりました。とてもいい勉強になります。5日間で間に合いますね?」


「大丈夫です。ではお任せします。ちなみにこれだけで足りますか?」


「それも踏まえて全部ナーナとリリに考えてもらいます。」



「そうですか。ではよろしくお願いします。ナーナ、リリよろしくお願いしますね。」


「「はい!」」


 かなりやる気満々だ。机上より楽しそうだ。


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