第37話 孤児院ギルド
ラポーラとアジェンダが入った孤児院ギルドはギルドの中では小さい方だ。
ラポーラは孤児院ギルドに入った途端…
「アジェンダさん、この孤児院ギルドは駄目ですよ。多分、孤児院ギルド自体が不正を容認してるんじゃないですかね。詳しく調べた方がいいですよ。」
事務局は前世での役所みたいな感じなのでギルドの運営も介入が可能である。
「えっ、孤児院ギルド自体が不正だって?」
「はい。もちろん全員が悪いのではなく、トップに近い人達が不正をしているのではないですかね。あそこにいる人がズーラとリンダの悪い雰囲気と似てます。」
ラポーラから見ると明らかにその人の赤いオーラは大きい。明らかに何かあるが、事務局に任せるのが1番だろう。
「そうか。あいつは他の働いている人達からは何も言えないだろうな。管理者達にも確認しながら、追求してみるよ。ラポーラくんありがとう。」
あいつ呼びか。アジェンダさんも何か思う事があるのかな。
「いいえ。これからが事務局の皆さんが大変な所ですよ。あと、孤児院ギルドの通行証も不正のしやすい抜け穴だったかもしれないですね。」
「通行証が抜け穴ですか?」
アジェンダさんが首を傾げる。
「はい。例えば商業ギルドなんかは、お金に厳しく通行証にお金の流れが記載される特別な機能がありますよね?商人同士でそのお金のやり取りが記載されるので不正が難しい。しかし、孤児院ギルドの通行証は商業ギルドと違い管理者の間は特に縛りはなく通行証を持っておくことが可能です。何をしてもバレにくいんです。」
ラポーラは孤児院ギルドの通行証をもらった時は縛りなく使え便利だと思ったくらいだったが、今考えると緩すぎる。孤児院ギルドがある程度の不正を容認出来るためにしているのではないかという感じだ。
「なるほど。いやー。通行証は確かに得るだけでも難しいし、持ち続けるのも大変だが、確かに縛りが無いのは自由すぎるかもしれないですね。そんな考えを話すとラポーラくんの通行証にも影響あるかもしれないのに、本当にラポーラさんは若いのに凄いですね。」
呼び方がさん付けになったぞ。あーそのパターンか。
【アジェンダとラポールが成立しました。仲良くなります。】
なんかもうラポールが簡素化されてるけど。でも俺も信頼してないとラポールは成立しないし大丈夫だろう。
-----------------------------------------------------------------
名前:アジェンダ
年齢:25
種族:人族
性別:女
レベル:58
体力:176
力:118
魔力:0
知力:550
能力:統率
スキル:事務、事務局長の権限
----------------------------------------------------------------
あらー、アジェンダさんは事務局長だったのか。通りで色々な、事がスムーズに動いたのか。なら、これからの事は任せて安心か。
「それでラポーラさん、他の孤児院の事もこれから気にかけてくれると嬉しいのだが。」
事務局長に言われたら断れないな。
「わかりました。そこで話なのですが、商業エリアのマニー孤児院以外の孤児院を私の方で買って管理者となる事は可能ですか?」
アジェンダさんがニヤっとする。
「もちろん。ラポーラさんの孤児院の支店として登録する事で可能ですよ。金額が、合わせると1億ウェルになりますよ?」
1億ウェルか。とりあえず、キュービーとオロチュー、とガンには継続して、素材集めはしてもらってたし、薬草はニンフュに庭で育ててもらってるし、素材売ったら大丈夫だ。
「わかりました。とりあえず、半分の5000万ウェル払いますので残りは1週間以内に払います。」
「そんなに早くですか?焦らないで大丈夫ですよ。ま、わかりました。手続きの方はしときますね。」
「よろしくお願いします。」
急な展開で4つの孤児院の管理者となってしまったな。また森に入るのが遅くなりそうだ。
ごめん。キュービー、オロチュー、ガン。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます