たぶん遅かれ早かれなふたりの最後の一線

 タイトルの通り、何らかの行為を実践しないと脱出できない部屋に閉じ込められた、男性ふたりのお話。

 いわゆるボーイズラブ、男と男の性的な関係を前提とした掌編です。
 キャラクター小説らしい、どこかクセのある登場人物がとても魅力的。

 見境なしに誰でも抱きまくる男と、それを快く思わないながらもその実完全に惹かれてしまっている男。
 好対象なふたりの掛け合いがとても印象的です。

 くっつきそうでくっつかない……かのように見えて、でも実質的にはもうカップルですよねコレ的な、そんなふたりの様子が楽しいお話でした。