第15話

「こっちの荷物運んでくれー。」


いよいよ明日はライブ当日。


今は会場に楽器を運び入れているところだ。


『いよいよ明日だね!』


「そうだねー!なんか緊張してきちゃった(笑)」


『あや、あんま緊張しなさそうなイメージだったのに意外だわ!』


「普段はしないんだけどね。なんか不思議な気分^^」


『familleの初舞台だからね。絶対成功させるよ。ねぇ、あや。


私、皆がいればどこまでも駆け上がれると思うの。』


「なにそれ(笑)」


『私は本気だよ。冗談だと思うなら今は、そう思っててもいい。でも私は必ず叶えるよ。


だから、あやには隣で一緒に歌ってて欲しいんだ。』


そう宣言した時の凛の目は本気だって語ってた。どこか寂しげにみえた。


「凛・・・。」


『ねぇ、あや。私今すごーく甘いもの食べたくなっちゃった♪今から抜け出してスイーツ食べに行かない?(笑)』


そう思ったのも束の間、すぐにいつもの笑顔の凛に戻った。


「えっ・・・あ、うん!!行こ行こ!!スイーツスイーツ♪」


泣いてる様にみえたのは気のせいだ。きっとそう。

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