第11話

サークル終わりに葵さんとライブハウスの下見に行く。


『へぇ~ここがライブハウスですか!普通のライブ会場より結構小さいんですね!』


「コンサート会場とかは人が入らないと赤字だからな。ミラほどの大スターともなると


そうとう大きな会場だったと思うし、そういう会場はある程度のファンがいないとライブとして成り立たないからな。」


『なるほど~!いつか、私達も大きな舞台で歌いたいですね!』


「私達?」


『はい!私と、葵さんと、あやと、みこりんの4人で絶対デビューして


超絶売れっ子バンドになっちゃうんです!』


「アハハッ・・・!それは絶対叶えないとな・・・!」


『もー!なんで笑うんですかー!本気なんですよー!?』


「プロになれるのなんて一握りだって知ってる奴には言えないよなーと思って(笑)」


『そんなの私だってわかってますよ!でも絶対叶えてあいつに見つけてもらうんです!』


「あいつ?」


『私の初恋の人です。1年前に東京に引っ越した幼馴染なんですけど、どこにいるかわからなくて。だから私が有名になって見つけてもらうんです!』


「そうだったのか…それは頑張らないとな。」


『はい!絶対有名になってみせます!』


「ちなみにその幼馴染はなんて言うんだ?」


「恭平です!佐久間恭平。背丈は葵さんと同じくらいですかね〜!雰囲気はみこりんに似てるかも(笑)』


「さくま…きょうへい…。どうでもいいんだが、そのさくまって奴の年齢って凛と同じか?」


『そーですよ?誕生日も1日違いなんですよ(笑)』


「そうか・・・。」


『どうかしました?』


「いや、なんでもない。」


『変な葵さん。』

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