寝た子を

「寝た子を起こすな」と言われていた時代があるが、今私は寝た子を起こす仕事をしている。ちょっと隙を見せるとどの子も片っ端から眠っていく。頬杖をつく、机に突っ伏す、椅子から崩れ落ちて床に倒れこむ……。今日も柔らかなハリセンで彼らの頬を撫でるようにして目を覚まさせるのだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る