第28話 リビングでいざインコの放鳥

 最近は暑くなってきましたね。室内の温度も日中だと28度前後の時があります。人間は少々暑いのですが、うちの寒がりなインコはやっと自分の季節が来たとばかりに、元気ハツラツです。


約22度を下回ると元気がなくなるのでいつもはインコ部屋か、その中のインコハウスで過ごしています。快適なのかあまり出たがらず、自分なりに1羽遊び(1人遊びと同じ)をしているのです。


けれども最近は違います。インコ部屋の隣のリビングも暖かいことが分かるようで、「出せ出せ」とアピールがすごいです。日中リビングで私の気配を察すると、インコハウスの中であろうと翼を大きく広げてバッサバッサと飛ぶ真似をします。ケージに当たって怪我をしないようすぐに駆けつけるのですが、その味をしめたらしくわざとバッサバッサします。変に賢くて困ってしまいます。


リビングまで放鳥範囲を拡張してあげるとスイーッと飛ぶので、その都度「あ、うちに鳥がいる」と実感しています。インコ部屋との寒暖差もあまりないので呼吸も楽にできるようです(我が家のインコは少々呼吸器が弱いので、寒暖差にはとても気をつけています)。


 さて、そんな放鳥時なのですが、問題はうんちです。インコはトイレを覚える動物ではないと聞いているので、しつけはしていません。しかし、私が想定するよりも色々な所を飛び回るので、見張っていないとどこに落ちるか分かりません。我が家はほぼフローリングなので処理は楽なのですが、万が一踏んでしまうと小豆くらいの大きさの爆弾が爆発してしまい、大変です。

そして、柄物のカーペットに爆弾を落とされてしまうと、どこに落ちたのか見つけるのに苦労します。


けれども最近気づいたことがあります。爆弾を落とす場所が何となく決まっているのです。遊んでいるのに急に飛び立ち、爆弾を落とし、また飛び立ってスイスイ飛んでいると思いきや、同じ場所に戻り爆弾を落とします。我がインコながら何と賢いのでしょう。偶然なのか意図的なのかは分かりませんが、とても助かっています。


日に日にインコらしくないインコになってきているようで、ヘンテコな部分もあります。けれど、インコが毎日を楽しく快適に過ごせれば

それが1番なのかなと思っています。


 過去の私は、朝から晩まで仕事で留守にしていました。インコは毎日お留守番です。朝の1時間半と夜の1時間、この時間しか私と過ごすことができなかったインコ。随分寂しく退屈な思いをさせてしまったと思います。夕方真っ暗な部屋で、私の帰りをしょんぼり待つ姿がいつまでも忘れられません。今は運良く一日中家にいるので、インコのためにたくさん時間を作ってあげたいです。

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