第12話 ラ・シルフィード La Sylphide

バレエ『ラ・シルフィード』

La Sylphide


曲:J・シュナイツホーファ

振付:フィリッポ・タリオーニ

初演:パリオペラ座 一八三二年


ブルノンヴィル版

曲:ヘルマン・ローヴェンスヨルド

振付:オーギュスト・ブルノンヴィル

デンマーク王立バレエ団


登場人物

ジェームズ

シルフィード(妖精)

エフィ(ジェームズの婚約者)

グエン(ジェームズの友人)

マッジ(魔女)


(物語)

第一幕

スコットランドの農村

 ジェームズは婚約者エフィとの結婚を控えています。

あるとき、そんなジェームズの前に妖精シルフィードが現れジェームズを魅了します。

 シルフィードが去ったあと、ジェームズは幻でも見たのか……と思い、親友のグエンにシルフィードのことを話しますが、笑って相手にしてくれません。


 親戚や友人たちがたくさんやってきて、エフィとジェームズを祝福しています。

そこへ魔女のマッジがやってきます。マッジはエフィを幸せにするのはジェームズではなくグエンだと告げます。怒ったジェームズはマッジを追い出します。

 そこへ再びシルフィードが現れます。シルフィードはジェームズに愛を告白しますが、ジェームズとエフィが結婚することを知り悲しみます。


 結婚式の日、シルフィードは指輪を奪い森へ去って行きます。ジェームズはシルフィードを追って森へ行ってしまいます。

シルフィードを追いかけていったジェームズ。

友人たちはグエンにエフィをなぐさめるように言います。


第二幕

 ジェームズはシルフィードを追いかけますが、触れようとするとすり抜け、つかまえることができません。

そこに魔女のマッジがやってきます。

 マッジはジェームズにショールを手渡し「これをシルフィードにかけると背中の羽根が取れ飛べなくなり、シルフィードはジェームズのものになる」と言います。


 ジェームズは喜んで受け取り、シルフィードにショールをかけます。

しかし、そのショールは呪いのショールでした。

 シルフィードは羽根を失い苦しみながら死んでしまします。

抱きあげようとするジェームズ。

 そこへ仲間のシルフィードたちが集まってきて亡くなったシルフィードを抱き上げて去って行きます。


 怒ったジェームズはマッジに詰め寄ります。

するとマッジは遠くの方を指さします。

 マッジが指した方に目を向けると、村のみんなから祝福されエフィとグエンが結婚式を挙げているところが見えました。


 すべてを失ったジェームズは悲しみに暮れ息絶えます。


~~~~~~

「ラ・シルフィード」というバレエ


「ラ・シルフィード」と「レ・シルフィード」は、

一字違いだけどまったく違うバレエ作品です


このバレエ作品は男性がスコットランドの民族衣装キルト(スカートのような衣装)で踊るのが特徴です。

第一幕の結婚式の場で群舞というのでしょうか、たくさんの男性と女性が一緒に踊るところがあるのですが、男性も全員キルト(スカート)を履いているので遠くから見たら、どれが男性でどれが女性か区別がつかないね。

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