Cheesy stories by AI

柴田 恭太朗

またAIに聞いてみた

「どうしても小説を書いてる時間がとれないんよ」

「それ、誰もが持っている悩みだから。平日は仕事があるし、休日は休日で遊びに行かなきゃならん」


「だろ? そこへ登場してくるのがAIちゃんや」

「チャットなんとか? やたら流行ってるしな」


「それが違うんよ。RWKVっちゅーウチのPCで動くAIなんよ」

「RWKV? って、ちょっと待って。いまオレは文字だからスルっと言ったけど、これ読んでる人は何て読めばいい?」


「ルワクフらしいで」

RWKVルワクフうわまたメチャ読みにくい。まあいいや。先に進めて」


「でな、30分で三題噺を書いてやろうと思うてる」

「うん」


「今回のお題でやってみた」

「どんなんでた?」


「世界中のありとあらゆる日記のパスワードが『チーズ』に変わってしまったディストピア小説や」

「相変わらずぶっ飛んでるなAI、で?」


「どの日記もパスワードが同じ『チーズ』だから、もう秘密も何も筒抜けやろ? それまで血で血を洗う抗争を続けてきた敵対ギャング同士がお互いの日記を読みあって、なんやかんやで意気投合。何千人というギャングが肩を組みあって行進する話」

「ん? なんか感動的ないい話になってるじゃん」


「ちょっと油断すると、すぐAIはいい話にまとめてきよる」

「面白ければ別に構わんでしょ」


「悲しい話もあったで」

「どんな?」


「童話みたいな話や。壁の穴からネズミがな、隊列組んで行進しながらチーズを盗みにくるんやて」

「うん」


「それを見ていた男の子が父親に退治してって頼むんや。ところが父親はワハハと笑うだけやった。今度は母親に退治してって頼むと、うまいことやっつけてくれた」

「べつに悲しくないな」


「あわてなさんな、これからやて。ネズミがいなくなると男の子は両親にお辞儀をして、サヨナラって言うんや。すると父親はワハハと笑って、母親は元気でねって言う。両親との別れをすませた男の子は、ひとりネズミの穴の中へ入っていって寂しく日記を書きながら眠ってしまうんや」

「なんで?」


「そりゃネズミがいなくなったからやろな」

「いやいやいや、なんでサヨナラすんのよ。なんで子どもが穴に入って眠るのよ。ホラーか! そんな童話を読ませたら子どもが泣くだろ」


「AIだからね。それぐらいの無茶は顔色ひとつ変えずにやるで」

「血も涙もない」


「「AIだからね」」


さてお時間となりました。おそまつさま。


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 AIの書く話って、たまに面白いのがあるんですよ。

 ホント困りましたね……(^_^;

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Cheesy stories by AI 柴田 恭太朗 @sofia_2020

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