第18話 落ちる

「…………」


ウォーリーは急いで横に避けようとしたが、博士も横に、どころか博士の背後のロボットまで横に避けた。


「ぶ、ぶつかる!」

「何g」


ズドォン


博士は前にぶっ倒れた。


「は、博士?」

「対地上制圧兵器様!!!」


よく見てみると、博士の背後にいたロボットは、ゴミ集積所で会ったあの正方形のロボットだった。


彼が博士の背中を、力任せに押して、気絶させたのだろう。


「え?なんでここに?」

↑ウォーリー


「転職したんですよ。……少々乱暴なやり方ですがね」


ウォーリーは彼の元へ駆け寄った。


「ああ、ありがとう。そういえば君の名前は?」


「ファインドです。……いやぁ、別に覚えてもらわなくても構いませんよ」


「え?なんで?」

「……いや、気にしないでください」


ウォーリーははっと胸を撫で下ろす。

すると、突然ピキピキと、音がなった。


「…………なんの音?」

「はい?」


ズドォォォォォン


流石にファインドが重すぎたのか、倉庫の床が抜けてしまった!


下はエントランスなのだが、運が良いのか悪いのか、なんとまだ敵たちはエントランスにいたのだ。


リーダーが決めポーズをしている。


「え⁉︎」

「すみません…!」


「リーダー上!!!!!!!」



「ン?どしt」

ズドォォォォォォォォカァァァァァァァン











「………なんとか生きてるみたいだ………ファインドは⁉︎」


ウォーリーは起き上がったが、そこはエントランスではなく、地下だったようだ。どうやらエントランスの床も抜けたらしい。


敵は全滅している。

ファインドは……リーダーの近くにいた。


「ファインド!!!!!!」


彼の体の一部が少しへこんでいるくらいで、特に目立った傷はない。


「壊れたか?とにかくここから出なきゃ」


「そこまでだ!!!」


ウォーリーは上を向くと、博士がいた。ベッキーの一輪車のような足を杖代わりにして、頼りなさそうに立っている。


「お前はここで死んでもらう。私の会社も軍もお前のせいで壊滅したのだぞ」


「それもそうだけど、けどこの戦いを始めたのはあなたと山田博士だろ⁉︎」


「なんだとこの畜生が」


博士は銃を向けた。


「撃つのか?撃ったら撃ったでこの会社も終わるだろ」


「ほう?」


「ここのロボットはみんな俺に頼ってる。前線Nにいた奴らだってそうだったし。

あとファンだっている。もしお前がここで俺を撃ったら、頼っていたロボットがいなくなったため、ここの戦力がガクンと落ちるだろう。

それにお前は部下のロボットたちに復讐される。違うか?」


「………やはりお前に思考回路を組むべきではなかったな。私の負けだ」


ウォーリーはため息をついた。


「しかし、負けっぱなしは人間の恥だ。

相打ちで俺も死ぬ!!!!!!」


「⁉︎⁉︎」

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