第2話「再会」

「燕……えっと久しぶり」

「ひ、久しぶり……」

「……」

 本当に変わったようで変わっていない顔立ちだから安心する感じで、

 するとおばさんが口を開いていた。

「あれ燕。おしゃれな服なんて珍しいわね。もしかして鷹くんが来たから急いで来たのかしら~?」

 

「「――っ!」」


 すると燕の顔が真っ赤になっていて物凄い顔でおばさんの方を睨んでいた。

「お母さん余計なこと言わないで!!」

「あら〜」

 娘が怒っている顔にもおばさんは平然としていた。

「お母さん余計だったかしら? 冷蔵庫のプリンとかはどうする燕?」

「……それはいる?」

 少しだけ唇を尖らせていた。

「それじゃあ部屋の案内してあげてね。お母さん夕飯の買い物とか買いに行くから留守番よろしくね燕。鷹くんもあるから燕、よろしくね」

 そのままおばさんは車の方に向かってエンジンをかけて買い物に行ってしまった。

「……」

 なんか嵐が去ったみたいな感じで物凄くパワフルなおばさんだった。

「はぁぁあぁぁぁ。ようやく出て行った……」

 燕が物凄いため息を吐いて玄関のドアを閉めた。

「ごめんね鷹くん。ママ余計なこととか言わなかった?」

「大丈夫だよ」

「……それなら良かった。あっ部屋案内してあるげね。って言っても私の隣だけど」

 燕が案内しようと階段の方に上がっていきなんだか嬉しそうな感じだった。

「~~~♪」

「――っ!」

 階段を上っていくスカートがヒラヒラと舞っていて素肌がチラチラと見えてしまってい、……パンツが見えるんじゃないかというほどの短さだった。

「…………」

 俺は視線を逸らしながら階段を上っていき〝つばめ〟と書かれたネームプレートを通り過ぎて隣の部屋に案内された。

「ここが鷹くんのお部屋だよ!」

 燕が扉を開けると運んできたダンボールなどが積んでいた。

「おぉ……」

 部屋を入ると自分の家と違った空気の感覚があり。俺はここで生活を暮らすのか。

「……」

 肌で感じながらダンボールに手を置いた。

「荷物、私も手伝う?」

 手伝いか……と言っても着替えとか漫画とかゲームだらけだから手伝うほどじゃないかな。

「うーん今は大丈夫かな。ありがとうな燕」

「――っ! ……うん」

 燕は小さく頷いた。けど燕はその場で立っていて手をモジモジと触っていた。

「……ねぇ鷹くん。この後で良いんだけど鷹くんとお話しって出来たりする?」

「えっ? うん出来るけど何かあったりするの?」

 この家のルールの説明とかかな?

「いや、普通に鷹くんが向こうの方でなにをしてたのかな……って世間話し程度な感じ。……………それと向こうで彼女いるか聞かないと」

「? あぁ向こうの話しか」

 最後の方はなんかボソボソと喋っていたから聞き取れなかったが、燕とお話しか………。燕って彼氏いるんじゃなかろうか?

 こんだけ可愛いもんな。

 いたらどうしよう……聞きたいようで聞きたくない気がする。でも知っておいて損はしない。もし彼氏がいなかったらで普通に燕と一緒に暮らせるから俺はそっちの方が安心出来る。

「わかった……ある程度荷物が片付いたら燕のところに向かうよ」

「――うんっ! 手伝いもなんかあったら言ってね手伝うから」

「わかったありがとう。またねっ」

「またねっ!」

 そのまま燕は自分の部屋の方に向かっていった。

「……さてやるか」

 俺はダンボールから荷物の整理を始めた。

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