第9話 記念オフコラボ②


「パフェの味はどう?」


「生クリームが甘すぎずフルーツの甘味を活かしてるのですっごい食べやすいです!」


「僕甘いパフェはあまり食べないんですけど食べやすいですね!」


『くっ、画面の向こうではキャッキャウフフしながらパフェ食ってんのか…うらやま!』

『マジでV COOLに入社したい』

『あわよくば雅のマネージャーになりたい』


「俺には美人で優しいマネージャーさんがいるので無理ですね!」


『は?マネージャーまで美人とか反則だろ』

『誰かこいつを処す許可をくれ!』

『多分包丁で刺しに行っても包丁が折れるぞ』


「あ、一回刺されたことあるよ。包丁が曲がっただけで済んだよHAHAHAHA」

ちなみにガチである。探索者仲間のガチ恋勢に刺された。いやーあのときはビックリしたなぁ。

その探索者にはめっちゃ謝られた上に札束は届くし何故か刺してきた女を擁護するやつらに叩かれるし。


『笑い事で済むことじゃなくて草ァ!』

『包丁より体の方が固いってどゆことやねん…』

『包丁より体の方が固いってことだろ()』


「まぁ話題変わるけど記念コラボじゃん?でもやることなんも決めずに始めてるんだよね。何しようか」


「その話!聞かせてもらった!」


「あ、貴方は!?」


「番組の収録が今さっき終わった無道 蘭と!」

「デビュー配信の時点で雅くんのことヤバイやつだと思ってた永遠乃 悠久と?」

「この二人についてきただけで何も聞いてない闇夜 花咲でーす」


V COOLの顔である先輩達だった


『第一期生来たぁぁぁぁぁ!!!!』

『新人と一期生が何かするのか!?』


「あ、先輩方よろしくお願いします。パフェ一応余ってるんで良かったらどうぞ」


「雅くん反応薄くない?」


「だって社長のことだから勝手にネタを持ってくるだろうなぁって。ほら、うちの事務所収録場所決めるの社長でしたよね?」


「いや、社長に新人のことよろしくとは言われたけどよくそんなこと知ってるね」


…俺と社長が親族ってこと誰も知らないんだった…


「…ノーコメントで」


『これなんかあんなぁ!』

『隠し方が下手すぎて笑う』

『社長と仲良さそうだし息子とか?』


「ノーコメントっていってんだからコメント欄お黙りなさい!」


「まぁいいんだよそんなことはぁ!新人の君たちネタがないんでしょ?てなわけで僕たちとシュマブラで勝負だ!」


「エ、エーナンダッテー」


「おい新人、なんでそんな棒読みなんじゃゴラ」


「いや、だってこの前俺がぼこぼこにしたばかり…」


「あー知ってるよそのぼこぼこにされた人、春野 雅って人でしょ?」


「うわ先輩としてあるまじき行為をしてやがる」


『先輩と初っ端プロレス始めてて草』

『意外と仲良さそう』

『てか他の四人空気になってて笑う』


「てなわけで僕たち三人と君たち三人で新人vs一期生の団体戦を開始する!」


「ほらわざとでも良いから万葉君と蜜柑ちゃんも盛り上がって」


「「お、おぉぉぉぉぉ!!!」」


『こいつわざとでもいいって普通に言っちゃってるやん』

『同期に無理矢理盛り上がらせる気分はどうだい春野 雅くんや』


「無理矢理盛り上がらせる気分?うーん、悪くない!」

こういう雰囲気ってなんか楽しいよね!


『クズめ!』

『お前は人間じゃねぇ!』

『身体的な意味でも人間じゃねぇ!』


「フハハハ!!何を言われても傷つかないね!何故なら人間じゃないから!」


『さっさと彼女とか作らないんですか』


「うっ……」


『傷ついてるやんけw』

『これが話題の即堕ち二コマか』

『違う違う、そうじゃ、そうじゃなーい』


「そんなことはどうでも良いんだ!俺は無道先輩と戦わせてもらう!」


「おっいいよ?今回こそは僕が君をぼこぼこにしてケチョンケチョンにするんだから」

睨み合う俺と無道先輩。


春野 雅vs無道 蘭


「じゃあ僕は…闇夜先輩と戦わせてもらいます…」


「お、いいよ犬っ子男子くんや、お姉さんが戦ってあげよう」

気弱そうな万葉くんと中学生くらいの身長しかないお姉さん、闇夜先輩。


秋原 万葉vs闇夜 花咲


「じゃ、じゃあ私は憧れの永遠乃先輩と!」


「先輩の大きさと言うものをみせてあげるわよ蜜柑ちゃん!」

なんか既に仲良さそうな永遠乃先輩と蜜柑ちゃん。


夏風 蜜柑vs永遠乃 悠久


今!新人vs一期生のシュマブラ団体戦の火蓋が落とされた!

「次回!無道 蘭死す!デュエルスタンバイ!」


「おい誰が死ぬっちゅうねん。死ぬのはお前じゃ雅ぃぃぃぃ!!!」


てなわけで初戦、春野 雅vs無道 蘭、始めます


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