ファティマの予言に隠された富山の米騒動の秘密

萬朶維基

ファティマの予言に隠された富山の米騒動の秘密

 架空の世界でファティマの予言と富山の米騒動が関係があるという証拠があるとするなら、以下のような新聞記事が書けます。


【見出し】

ファティマの予言に隠された富山の米騒動の秘密


【本文】

 1917年にポルトガルで聖母マリアが3人の子供たちに伝えたとされるファティマの予言。

 その中には、第一次世界大戦や第二次世界大戦、教皇暗殺未遂など、20世紀を揺るがした出来事が予言されていました。

 しかし、その予言にはもう一つ、日本で起きた富山の米騒動という歴史的事件と密接な関係があることを示す証拠が発見されました。


 この衝撃的な発見をしたのは、東京大学史学科の若手研究者、田中太郎博士です。

 田中博士は、ファティマの予言を伝えた3人の子供たちの一人であるルシア・ドス・サントス修道女が残した日記を研究していました。

 その日記には、聖母マリアから伝えられた予言だけでなく、彼女自身が見聞きしたことや感じたことも書かれていました。


 田中博士はその日記から驚くべき事実を発見しました。

 それは、1918年8月19日に聖母マリアから伝えられた第四の予言だったのです。

 その内容は以下のようなものでした。


「私はあなた方にもう一つお告げします。日本では今月末から9月初めにかけて大きな飢饉と暴動が起こります。それは政府や資本家や地主らが民衆を虐げているからです。民衆は食べ物や正義を求めて立ち上がります。しかし多くは死んだり逮捕されたりします。この悲劇を防ぐ唯一の方法は神への信仰です。私はあなた方に祈り続けるようお願いします」


 田中博士はこの予言に驚愕しました。

 それはまさしく富山県で1918年8月23日から9月1日まで起きた米騒動という事件と符合していました。

 この事件では、米価高騰や食料不足に苦しむ民衆が政府や地主らに抗議する運動を起こしました。

 しかし政府軍や警察力によって弾圧され、多くの死傷者や逮捕者を出しました。


 田中博士はこの予言がどうしてルシア修道女に伝えられたか疑問に思いました。

「彼女自身も当時10歳だっただろうし、ポルトガルでは日本で何が起きているか知る由もなかっただろう」と彼は語ります。

「しかもこの予言は他人に伝えることもなく、日記にだけ書いておいたのです。それはなぜでしょうか」


 田中博士はこの謎を解くために、ルシア修道女の日記以外の資料も調べました。

 すると、彼はもう一つ驚くべき発見をしました。

 それは、富山県で米騒動が起きた当時、ポルトガルから日本に派遣されていたカトリック教会の宣教師がいたことでした。


 その宣教師の名前はジョアン・ダ・シルバ神父でした。

 彼は1917年から1920年まで日本に滞在し、富山県や新潟県など北陸地方で布教活動を行っていました。

 彼はファティマ出現事件にも関心を持っており、ルシア修道女と文通していました。


 田中博士はジョアン神父が残した手紙や日記を入手することに成功しました。

 そこには驚くべき内容が書かれていました。


     ***


 私は今日、富山県のある村で米騒動に巻き込まれるところだった。

 民衆が政府や地主らに抗議する声を上げていたが、突然軍隊や警察が現れて発砲した。

 私も逃げようとしたが足を撃たれて倒れた。その時私は死ぬかと思った。

 しかし奇跡的に助けられたのだ。

 私を助けてくれたのは一人の少女だった。彼女は私を自分の家に連れて行って手当てしてくれた。

 そして彼女は私に言った。

「あなた様は聖母マリアからお告げを受け取りましたか? 私も聖母マリアからお告げを受け取りました」

 私は驚いて彼女に尋ねた。

「あなたも聖母マリアからお告げを受け取ったというのですか? それはどんなお告げですか?」

 彼女は答えた。

「聖母マリアから伝えられる予言です」

 そして彼女は私に予言の内容を話した。


 その内容が信じられないものだった。

 それはまさしくファティマ出現事件で聖母マリアから伝えられる予言だったのだ。

 私は彼女にどうしてその予言を知っているのか尋ねた。

 彼女は答えた。

「私はルシアという名前です。ポルトガルのファティマで聖母マリアに会ったあのルシアです」

 私は信じられない気持ちで彼女を見つめた。

 彼女は本当にあのルシアだったのだ。


 彼女は私に自分の話をした。

 彼女は1917年10月13日、聖母マリアから最後の予言を受け取った後、突然日本に連れてこられたという。

 それも富山県のこの村にだ。

 彼女はなぜそうなったかわからなかったが、神の御心だと思って受け入れたという。

 そしてこの村で暮らし始め、日本語や日本文化を学んだという。

 彼女はこの村で唯一カトリック教徒だったが、周囲の人々にも優しく接していたという。


 私は彼女に聖母マリアから伝えられる予言がどうして日本で起こることを示しているのか尋ねた。

 彼女は答えた。

「聖母マリアから伝えられる予言は世界中で起こることを示しています。しかし日本では特に重要な意味があります。それは神が日本人に愛と平和をもたらしたいからです」

 私はそれでも納得できなかったが、彼女は続けて言った。

「聖母マリアから伝えられる予言では、ロシアが回心しない限り世界中に戦争や迫害を引き起こすと警告されました。しかしロシアが回心する方法があります。それは教皇がロシアを聖母マリアに奉献することです」

 私は驚いて彼女に尋ねました。

「教皇がロシアを奉献するというのですか? それはどういう意味ですか?」

 彼女は答えました。

「教皇が全世界の司教や信者と共に祈り、ロシアを聖母マリアの保護下に置くことです。そうすればロシア人もカトリック教会へ入り、神へ帰依するようになります」

 私はさらに驚きました。

「それが可能なのですか? そんなことが起こる可能性がありますか?」


 彼女は微笑んで言いました。

「私は聖母マリアからそのようにお告げされました。そして私はそのお告げを信じています。それが私の使命です」

 私は彼女の信仰心に感動しましたが、同時に疑問も抱きました。

「でも、教皇がロシアを奉献するということは、日本とどう関係があるのですか?」

 彼女は答えました。

「日本はロシアの隣国です。そして日本にもカトリック教会があります。もしロシアが回心すれば、日本とロシアの間に友好関係が築かれるでしょう。そして日本人もカトリック教会へ興味を持つようになるでしょう。それが神の計画です」

 私は彼女の話に驚きました。

「それは素晴らしいことですね。でも、それが実現するためにはどうすればいいのですか?」

 彼女は答えました。

「祈ることです。毎日ロザリオを唱えることです。そしてこの予言を世界中に広めることです」


 私は彼女の願いを聞き入れました。

 私はこの予言を世界中に広めるために、この記事を書くことにしました。

 この予言が真実であるかどうか、私自身も確信できません。

 しかし、もしこれが真実であるならば、これ以上戦争や暴力や苦しみが起こらないように祈りたいと思います。


【結び】

 この記事では、ファティマ出現事件で聖母マリアから伝えられた第四の予言と富山県で起きた米騒動という歴史的事件との関係性を紹介しました。

 この予言や事件がどういう意味を持つかは、読者の皆様自身で判断してください。

 しかし一つ確かなことは、神や聖母マリアは常に私たちを見守ってくださっているということです。


(文責:ジョアン・ダ・シルバ神父)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ファティマの予言に隠された富山の米騒動の秘密 萬朶維基 @DIES_IKZO

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ