依存

二週間前、LINEのアカウントを削除した。


誤タップだった。でもだいぶ前から消そうか迷っていた。


なんで消そうと思っていたのかは分からなかったし、今でも分からない。


消した瞬間、パニックになった。


全てが終わってしまったような気がした。


自分は確かに生きているのに。


依存していたのだ。過去に。


新しい環境に慣れるまで時間がかかるタイプだった。


離れ離れになった友は新しい場所に溶け込んでいて、楽しそうで、孤独を感じていた。


それが直接アカウントの削除につながったとは思わない。


手が削除ボタンを押したのは、本能的なものか神様の思し召しかもしれない。


そう思うしかない。そう思うしかないけど、気付けたこともあった。


スマホを手放して、新しいことを始めてみた。


カクヨムもそのひとつ。


今でも思い出して辛くなるときがある。まだ、毎日思い出す。


インターネットを悪者にしたいとも思う。


でも、僕らはもう彼らなしじゃ生きていけない。


彼らとの付き合い方を見つけていかなければならない。


彼らに飲まれず、溺れず、この世の中を上手に泳ぐ方法を。


依存していた時間をそう簡単に取り戻せるとは思わない。


ただ、今が遠い過去になるまで僕は書きます。


フィクションでノンフィクションの物語を。

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