第16話

ツインテールをしている彼女から視線を感じる。


 あの時、俺は勇気を持って聞いてみた。

 

 【もしかして、姫宮さんは俺に一目惚れしたとか?】


【・・・そう】


 一目惚れ・・・だが、結局は暇つぶしだった。


 


 だが、俺はその暇つぶしに答えられて居ない。もうツインテールをして貰った時からこのクラスで目立つ、最悪振られて嫌われることは覚悟していた。だからいっそ俺と付き合ってもつまらないと言うことに気付いて振ってもらおうと思った。


 しかし、二週間経った。



 だから毎日家に誘われても、意地でも断った。デートや出かけることもして居ない。


 明らかに、彼女さんからみて俺は超のつくインドア人、学校でも基本、「あっあ、っあの」や「そっその、あんまん分からないかな」と突き放すプラス緊張語で話をしている


 これ程までに、暇つぶしに向いて居ない彼氏は居ないだろう。


 つか、ぶっちゃけ俺が女だったら絶対彼氏にしたくないし、暇つぶしは出来るとは思わない。

 


 やっぱり罠だよな。


 うん、俺の平穏の為に頑張るしかない。



ーーーーー


 放課後俺は、自転車置き場で勇気を持って彼女に聞く。


 「俺と付き合ったのって、実は嘘こくとかイタズラとかだったりする?」



 「・・・酷い」


彼女は涙を流して、去った。

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