第3話
どうしようー、何を言えばいいんだ?
「とりあえず私を後ろに乗せて。」
「はいっ!」
思わず返事をしてしまった。俺は二人乗りが嫌いだ。法律の問題もあるからやりたくないのは大前提だが、単純に効率が悪い。自転車は壊れてやすくなるし、前の人への負担がデカい。
そして、彼女は俺に捕まり乗ろうとするが降りた。
「やっぱり恥ずかしい。」
何がしたいのー?
やばい、恋愛ゲームを幾つものマスターをしている俺なら知っているが普通ならこの瞬間はドキドキする筈だ。なのに俺はドキドキでなく、ハラハラしかしていない。
「一緒には帰ろう。」
「あの、とりあえず俺が歩くので自転車使ってください。」
「私のあるから大丈夫。」
ーーーーーーー
「あのぉ?そのぉ俺今から、家に帰ってゲームする予定だったんですよ。」
「ついていく。」
「 マジで?」
思わず声に出てしまった。
正直別に俺の部屋は沢山オタクグッズが置いてあるが、別に見られてもいい。
だが問題なのは、部屋に入れて訴えられることだ。
とてもじゃないが付き合って初日の人を家に連れ込めない。
「ゲーセン行かない?」
「アンタの家が見たい。」
(困惑)
これやっぱり罠じゃない?暇潰すなら、ゲーセンでいいよね。
「俺の家はその汚いから」
「私が掃除する。」
(こんにゃく)どうしよう、彼女強いぞ。
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