第6話 計画

放課後、私たちが先輩の教室に行こうとした時、教室の扉が開いた。


「由莉ー!来てやったぞー!」


「蒼也兄さん!」


「あと、焚翔ともう一人連れてきたけどいい?」


「はい、大丈夫です!」


「初めまして、吉川悠斗(よしかわはると)です!」


お互いに自己紹介をして"今度みんなで遊びに行きませんか?"という話をした。


「いいじゃん!楽しそう!焚翔も行くよな?」


「まぁ、いいけど…」


「行く場所とか決めたの?」


「実はまだ決まっていないんです。どこがいいかなと思って…先輩たちはどこに行きたいですか?」


「俺は断然、海!!やっぱ、女の子と行くなら海でしょー!」


「蒼也兄さん、海はまだ寒から止めようって話になったんですよ。」


「あー…確かに…じゃあ、夏休みには行こうぜ!」


蒼也先輩はどうやら海が好きみたいで目をキラキラさせながら夏休みの提案をして来た。


「蒼也、今はいつどこに行くか話してるんだろ?」


「そうか…じゃあ、今週の土曜日でどうだ!」


「私たちは大丈夫です!」


「じゃあ、あとは行く場所ですね。葉山さんはどこに行きたいですか?」


「私は…遊園地…ですかね」


「遊園地ですね。焚翔はどこかありますか?」


「俺は…他に行きたいところがないなら遊園地でいいと思う。」


その後もみんなで行きたい場所を提案したりしたけど、なかなか決まらなくて最終的に今回は遊園地に行くことになった。


「それでは、土曜日の9時に駅前集合でお願いします!」


「よーし!楽しむぞー!!」


水元先輩が一番はしゃいでいて、可愛い人だなと思った。


時間も遅いということで帰る方向が同じ、私と八神先輩、由莉と水元先輩、咲枝と吉川先輩とで帰ることが決まった。


「…」


「あ、あのっ八神先輩!」


「何?」


「先輩ってどんな服装の女の子が好きですか?」


「…え?」


「あ、いや。どんな女の子が好きなのかなって…」


「…まぁ、その子に似合ってたらなんでも。」


「そ、そうですか…」


「…しいていうなら、行く場所によって楽しめる服装かな。」


「楽しめる服装…」


「遊園地ならスカートよりパンツスタイルの子がいいかな。」


「なるほど、そうなんですね!ありがとうございます!」


その話が終わると同時に私の家に着いた。


「風邪ひくから早く入れよ。」


「はい!送ってくれてありがとうございました!」


「ん…」


八神先輩はさりげなくまた頭をポンポンして帰って行った。


「…またされた。」


嬉しい気持ちと"なんでだろう"と思いながら私は家に入った。





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