その19。「ねぇ……レベル100超えは流石に無理だって!」

「オラオラオラオラオラ———【炎竜の吐息ドラゴンブレス】ッッ!!」

「グルァアアアアア!?」


 俺はレッドドラゴンに、炎竜王直伝の竜炎魔法を発動すると、俺の掌から放出された極大の炎の魔力が、レーザーの様に一直線にレッドドラゴンに直撃。

 レッドドラゴンはレベルが90あり、尚且つ火属性で強い耐性があるので、普通なら灰も残らず消滅するほどの威力を誇る魔法でもそこまでダメージを与えることができなかった。

 

 まぁその方がサンドバッグとしては最適だけど。


「グルァアアアアア!! ガァァァァアアア!!」

「ぎゃーぎゃー五月蝿い火トガゲめ! お前はとっとと俺の経験値となりやがれ!」


 レッドドラゴンも負けじに息吹ブレスを撃ってくるが、俺は難なく避け、そのままレッドドラゴンの巨体に速度の乗ったパンチを撃ち込む。

 身体強化を使用し、体を硬化しているため、そのパンチの威力は鋼鉄をも木っ端微塵にする威力だ。 

 その証拠に俺の攻撃が当たったレッドドラゴンのの翼は吹き飛び、バランスを崩して地に落ちていった。

 

「グア、グルァァァァ……ガァアアアアアアアアア!!」

 

 ドラゴンは痛みに顔を歪ませながらも最強種らしく堂々とした出立ちで再びブレスを発動する。

 俺はそれに同じ【炎竜の息吹】で相殺すると、一直線にレッドドラゴンに落下していきその脳天に踵落としを食らわせる。

 その瞬間にレッドドラゴンの頭は吹き飛び、《レベルアップしました》と言うアナウンスが脳内に響く。


「ふぅ……大分レベル上がったかな」


 このレッドドラゴンに会うまでに何十体とレベル80代のモンスターを倒しているし、何度かレベルアップのアナウンスも聞こえている。

 多分10くらいは上がっているはずだ。


 俺は少しワクワクしながらステータスを確認してみる。


———————————————

セーヤ・フロント

人間 6歳

レベル:53

《ステータス》

体力:15370/15370

魔力:12190/12190

攻撃:5247

防御:5247

敏捷:5247

魅力:94(固定)

幸運:91(固定)

《固有スキル》

【死に戻り】【炎竜王の祝福】

《スキル》

【短剣術:Ⅴ】【身体強化:Ⅵ】【付与:Ⅳ】【鑑定:Ⅶ】【格闘術:Ⅱ】

《魔法》

【竜炎魔法:Ⅴ】【火魔法:Ⅵ】

【水魔法:Ⅵ】【風魔法:Ⅵ】【地魔法:Ⅴ】

———————————————


「おお……! やっぱり10以上上がってるじゃん! それに最近あんまり見てなかったけど新しいスキルも入手してるし」


 格闘術はその名の通り素手での近接格闘をサポートするスキルだ。

 スキルレベルが高いほど体が滑らかに、より鋭く動く様になり、様々な敵に対応することができる様になる。

 このスキルは武器を持っていても身のこなしが良くなるので、セイドやメイドなどの使用人が重宝するスキルらしい。


「さて、取り敢えずもう気は済んだしそろそろ帰る———」


 俺が踵を返して元来た道を戻ろうとすると———目の前に一頭のウサギが現れる。

 一見何の変哲もない白ウサギだったのだが……俺の鑑定がしっかりと異常を捉えていた。


———————————————

エンシェントラビット

兎 1025歳

レベル:123

《ステータス》

体力:40590/40590

魔力:18450/18450

攻撃:8610

防御:8487

敏捷:30750

魅力:91(固定)

幸運:53(固定)

《固有スキル》

【音速:Ⅶ】

《スキル》

【身体強化:Ⅷ】【格闘術:Ⅷ】

《魔法》

【魔闘気:Ⅴ】

———————————————


「………………あー……クソッタレが」


 ヒュッ———!!



《死亡しました。固有スキル———【死に戻り】が発動します。物理攻撃で死んだため、体力・攻撃・防御・敏捷ステータスが1上昇します》



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