第2話

薪ノ宮さんは後ろをチラチラ見ている。


 「あ、あのね、夢くん、連絡先交換しない?」


「いいよ、」


「これでお願い、夢くんの為に専用のアカウント作ってたんだ。使えて嬉しいよ。」


そして、登録する時、ウッて声が聞こえた。


 「ありがとう、ほら夢くんだけが登録されている特別なアカウントだよ。」


「本当だ。」

専用より、捨てアカウントが正しいよな。


 「ねぇ、今週の土日どっちか空いてる?」


「土曜日なら」


え、小さく出来れば日曜日が良かったんだけど、と聞こえた。


 「出来れば、、、日曜日は駄目かな」

結局口に出した。


 「ごめん、その日は絶対駄目なんだ。と言うか日曜日は毎回駄目なんだ。」

その日は墓参りに行くって決めてるから。


「そうなんだ、覚えておくね。」

 

「じゃあ、明日から学校でよろしくね。」


「わかった」


「今日の夜から連絡したいから見といてね。」


そして、彼女は去ると奥から、彼女の悲鳴と笑い声達が聞こえた。


ーーーーーーーーー

 そして、夜本当に連絡が来た。


 〔付き合ってくれてありがとう。〕


 〔こちらこそありがとう、俺も嬉しいよ。〕


 〔ねぇ、夢くんって、やりたいこととか好きなことあるかな〕


〔ゆっくりアニメ見て、ゲームすることかな〕


しばらく返信が来なかった。


 〔そうなんだ!いいねアニメにゲーム。〕


 〔うん、小さい頃から好きなんだ。〕


 そして、また間があった。


 〔ねぇ、夢くん、もう少し友達と話すみたいに話しよう。なんかせっかく付き合ってるのに、重苦しいよ。〕


確かにいつもの話し方では駄目だ。せっかく、付き合ったのにか、、、


 〔夢くん?〕


〔ごめん。そうだね彼氏として、確かに駄目な反応だったかも、これからは変えていくね。〕


〔おう、、そうだねその調子。〕


 それから、会話は続いた。

 

〔夢くん、案外話し聞いてくれるんだね。〕


ほぼ授業のグチだが、


 〔もう遅いから寝るね、おやすみゆうくん〕


〔うん!よろしくね〕


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