第20話 レベリング3

 第二ラウンドと言ったがほぼ勝ったの同然なんだが相手をしないわけにはいかない。そう考えていた時クマが走ってきた。

 「グォオオオオオオオオオ」

 走ってきたクマが突然二本立ちをして眼を覆った。

 「どうしたんだ、眼にゴミでも入ったか?」

 そう言いながらゆっくり歩いていく。自分の口の端が吊り上がるのがわかる。腕を砕いてくれたお礼だ。

さっき腕が折れた時骨が砕けて血が出た。それを血魔法で操って細い針を何十本か作る。一箇所にまとめておいて幻影魔法で隠しておいた。

 クマが長距離攻撃ができないのは知っていたから攻撃は近距離になる。走ってきたと同時に針を両眼狙って勢いよく打ち出した。

 結果眼が見えなくなって暴れることしかできないようになった。

 「ラストだ。」

 そう言って首を刈り取った。さてと、顔についた返り血を拭いヨムのところへ行く。レッドビックベアーのHPは全体の半分以上削れていた。


 「ヨム大丈夫か」

 「ん、問題ない。主早くやろ。」

 そう言いながら熊の攻撃を避けていた。

 「そうだなやっと鎌の使い方が慣れてきたところだし仕上げるか。」

 俺はヨムと一緒に走り始めた。熊が引っ掻いてきたが飛んで避け腕に鎌を突き立てた。

 そのまま鎌を刺したままもう一度飛んだ。イメージ的には手に力を入れて逆立ちからバク宙の要領。

 ヨムは軽く飛んで避け、熊の懐に入って斜めに引っ掻いた。

 熊が状態を崩したから眼に新しく作った鎌で潰して視界を奪った。そうなると暴れるので影で縛る。

 「ヨム、少し手伝って」

 「ん」

 返事をした後熊の体に影が伸びた。足に絡まり、腕に絡まり動けないようにした。

 「グゥぉ⁉︎」

 動けないのがわかったのかさっきより暴れようとした。

 鎌をもう一つ作り出し二刀流?にした。使い回しは悪いだろうが今回は問題ない。鎌を3mぐらいにして熊の両腕を落とす。

 「グゥぉーーーー!」

 HPが赤になり抵抗が強くなった。が、鎌を重ねて首を落とした。ヨムはその間片足を食いちぎってバランスを崩していて、注意がそっちに行って簡単に飛ばすことができた。



さて、必要なものも集めたし時間もいいからそろそろ寝るか。ステータスはまた明日にしよう。



 朝起きると携帯に着信があった。父さんからだ。どうしたんだろ。

 「もしもし、父さんどうしたの」

 「いや今回のゲームどうかなって、全然話せてないし。」

 「俺がゲームやってるの知ってたの!」

 「うん、昴くんが言ってたし何より君が好きそうなように設計して作ったからね。後、プレイヤー初のユニークキャラクターになった人のことは知っておかないといけないしね」

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