第10話 昴の家 2

 買い物をすることになったが取り敢えずこいつにも手伝ってもらわないといけないみたい。

 「おい、今何考えた。」

 「いや、夜ご飯他に何にしようかなと、」

 たまに気づくが何もしていない時はバカだから大体流せるから楽だ。

 「おい「なに?」

 何かあったのか?

 「いや、スーパーならここ曲がらないと」

 「あ、そうだった。」

 「おいおい、しっかりしてくれよ。今日の夜お前にかかっているからな」

 なんか偉そうなので、

 「おまえに大体は作ってもらうからな。」

 そういうと進行方向に先回りされ頭を下げながら「ごめんなさい!」と即謝ってきた。どんだけ料理したくないんだ。

 「まぁ、陽菜ものあるから少ししか手伝わせないよ」と言うと、ホッとしたのか嬉しかったのかガッツポーズをとっていた。

 「いつもご飯全部やってもらってるのか」

 「ああ、でも皿を出したりはしているぞ」

 「なら今日も頼むよ。ついでに皿洗いも」

 「ご飯作ってくれるからいいよ」

 いつもこれだといいんだけど。




 買い物を終えたあと一度家に戻った。

 「ただいまー」

 「おかえり」

 「  」

 「おかえり。どこ行ってたの。」

 「、、、いつ帰ってきたの」

 「えっと今12時だから、2時間前と思うよ」

 「久しぶりだね。今日はどうするの。」

 「少し寝たらまた仕事に行かないと行けないから、ご飯はいいよ」

 「俺は昴の家に泊まるつもりだけど」

 「わかったよ。いってらっしゃい、戸締りはしておくからね。」

 「、、、うん。ありがとう」

 着替えは前のがあるし大丈夫だろう。

 「行ってきます」

 そう言って昴の家に向かった。昴は先に帰ってもらっていた。

 やっぱ仕事人間だな、そう考えていると気分が下がってきたので考えないようにした。

 昴は家に入った時リビングで勉強していた。真面目な時とそうでない時の集中力が全然違う。俺は邪魔をしたくないので手を洗ってから陽菜の様子を見に行った。

 一様ノックしてみたが何もなかったので扉を開けると陽菜は寝ていた。

 買ってきた水を机に置いてあげ、おでこに貼るやつを貼ってあげた。そして頭を撫でて部屋を出た。

 リビングに戻ると昴はまだ勉強していた。昼飯食べてないからなんか作るか。

 ある程度漁ってみるとチャーハンの素があった。

 一応陽菜も食べるやろうからインスタントだけどコンソメスープも作っておこう。

 机に出来たものを運んでいると昴が

 「おかえり。いつ帰ってきたん。」と言ってきたので気づいてなかったんだと確認し

 「2、30分前ぐらいには来てた。勉強の邪魔はしたくないから声はかけなかったけど」

 「すまん。結構かかると思ってやっていたんだ」

 『グゥ〜』と話している時に音が聞こえた。

 「わるい、集中して腹減った。」

 「昼食べてないもんな。あと少しでできるからまってろ」

 「おう」

 「あ、陽菜起こさないと。昴呼んできてくれ」

 「いや、ここは俺がやるからお前が起こしに行ってこい」有無を言わせない圧があったので「わかった」といって作業を任せた。

 

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