3/29 日記かけませんでした!!


 ネタがない。


 日記のネタがない。

 開始2日目にして早くもネタ切れである。それネタ切れっていうのか? 完全に準備不足じゃねえか。そうです。見切り発車ですまん。


 だが、「日記のネタがないことを日記のネタにし始めたら日記は末期」とニコピョン族のことわざにもあるとおり、「ネタ無いネタ」は禁じ手中の禁じ手である。避けねばならぬ。ではどうしたものか……? こうしている間にも締め切り(24時)は刻一刻と迫ってくる……


 と、頭を抱えていると、見かねた妻が横から一声。


「じゃったら、ウソ日記書けばええが!」


 ウソ日記?

「久々に友達と会ったとか、ゲテモノ料理食べてキモかったとか、そういうやってもいねーことを、それっぽく書けばえーんじゃ」


 それ先週書いたよ。

https://kakuyomu.jp/works/16817330654800364140/episodes/16817330654800389633


「ちっちっち! 話は最後まで聞かれーや!

 そこから徐々に怪奇要素を混ぜていって、日記と見せかけて実はホラー小説『かゆい うま』っていう風に書くんじゃ!」


 それ先週書いたよ!!

https://kakuyomu.jp/works/16817330654800364140/episodes/16817330654906441947


「もう一回おんなじこと書いてもええがー!!」

 いいわけあるか!


「しょーがねーなー……

 こうなったらアレじゃな! ウチの可愛さを書くしかねーな!」

 はい?

「ウチ、可愛いがあ? じゃけえウチのこと書いたら皆『かわいいーっ♡』ってなるがあ?」

 あ、はい。

「なんならその反応は! くらわすぞオドリャー!!」

 ガラわる……

「玉野市民で悪かったな!!」

 ンなこと言ってねーよ!!

「倉敷市民じゃと思うてお高く止まるなよ!!」

 止まってねーよ!! 出身倉敷でもねーし!!


 まあでもそうか。妻の可愛いところか。

 たとえばそうだなあ、『セリフを読んでたら眠くなるので漫画すら読めない』というほどの根っからの本嫌いなのに、俺のためにこうして一生懸命ネタ出し手伝ってくれるところとか、優しくって好きだな。


「おう」


 あと、舌ったらずな声でまくしたてる岡山弁もすごく可愛いし……


「お、おう」


 なにより、いつもニコニコして、自分が可愛いって確信してアピールしてくるの、ほんと可愛くて好きなんだよな。不意に抱きしめたくなって、TPOに縛られちゃって抱けないから悶える、みたいなことがよくある。


「え、ん……」


 他にも俺が体調悪かったりすると、ずっとそばについててくれるし、手を握ってくれたりとか、あとそれから……


「……めーや」


 うん?


「もうええ! 終わり! この話終了!!」

 なんでだよ! お前の可愛いところなら他にも100でも200でもなんなら夜が明け日がな一日語り語って語り尽くせぬほどに可愛いところ山盛りであれも可愛いコレも可愛いアー可愛い好きだ大好き抱きしめたい死ぬほど可愛いんじゃー!

「きぃーやぁー!! めー! やだーっ/////」



 自分からけしかけたくせに、いざ可愛いって言われると照れちゃうんだもんな。

 ま、そんなところもまた可愛い。


 そんなわけで、妻のおかげで無事にネタができました。

 感謝してもしきれません。

 ありがとう、愛しい我が妻よ!




 まあ、僕には妻なんて居ないんですけれども。

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