2話 攻略1日目

 ゲームの舞台はもちろん高校で俺がプレイするキャラは、クラスのナンバーワンの陽キャグループのリーダだ。高校入学してから1か月たって、カースト制度ができあがっている5月から12月のクリスマスイブに告白イベントがあるらしい。きっちりと設定があるなぁ~と感心しながら、設定を読んでいく。


 ゲームの世界で1日経つと、りんの好感度がわかるらしい。初めは好感度0からスタートだ。


 普段ゲームの自分のキャラにはコリコリとつけるがキャラ名は和馬で固定だった。自分の通っている学校のクラスの陽キャと同じ名前で少しい嫌だがよしとしよう。わんちゃん、ほかのキャラもと思ってみたら一緒だった。

 元気担当の勇気や正統派アイドルの見た目の桃子。この二人も学校にいるやつらだ。


 しかし、柊の名前はなかったので勘違いだと思う。てかギャルゲーなのになぜお友達枠(勇気)いんの?いらねーとも思ったが気にせずに俺は、1っ発クリアしてやるよと言ってゲームを始めた。


♢♦♢♦♢♦


 「おはよ、和馬相変わらず来るのおそいー。」と言い、桃子が突撃をしてくる。

Eぐらいはあるだろう胸ががっしりと俺の腕を捕まえる。あれ、もしかして攻略対象桃子じゃねーかとツッコミたくなるぐらい動揺した。


 「朝からおれ宛てのアピールがすごいなー桃子は!!、あれ~、りんは俺にアピールしなくていいの?」と俺は言った。


 この選択は、自分には、100点をつけたいと思うくらいの完璧回答だと思う。なぜなら、おれ(和馬)はイケメン主人公だ。ここ最近のラノベで流行りのイケメンはだいたい自意識過剰なキャラでこういうことを言うキャラは多い。実際の陽キャの会話は普段は遮断しているのでわからないが、きっとこんな会話をしているだろうという推測だ。


 「遠慮しとくわ。」案外あっさりした返事がりんから返ってきた。少しびっくりしたが、こういうキャラなのだろう。てかこんな塩対応なのかよやりづれーと一瞬思ったがいつか甘えてきて可愛くなると思うことにした。なずなちゃんもそうだったから。


 この後のやりとりもイケメン陽キャラノベ主人公ようにこたえた。積極に話をした。


 一日目りんとの好感度はどれくらいいっただろうか・・・(好感度を見てる)・・・


 りんちゃんの好感度は「-30」最悪のスタートをきった。

 

 正直ショックで立ち直れない。こういうときに陽キャは〔ぴえんこえてぱお~ん〕というのかと理解した気持ちになった。

 

 「なずなちゃ~ん慰めて~」なずなが一番!!

 

 こうしてリアルで月曜日は終わった。

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