第29話 夏の合宿 チーム練習試合

守道先輩「よし、みんな集まってくれ」

Bチーム先輩「うす!」

Bチーム一年生「はい!」

守道「短い時間だけど一旦の合わせは終わりだ。とにかくみんなワンチームで本気で戦おう」

Bチーム達「おう!!!」


種美先輩「おい、そこの坊主。後で覚えてろよ...」

一輝「ひぃぃぃぃ、やめてくださいよ...」

岡本先輩「どうした、一輝?」

一輝「じつは....」

岡本先輩に説明後。


岡本先輩「なるほど、まぁ気にするなよ。ミスは誰にでもある。でも種美先輩はねちっこくてしつこいから気を付けな」

一輝「とは言っても怖いですよ...」

岡本先輩「なんかあったら俺に言え」

一輝「そうさせて頂きます...」

岡本先輩「とりあえず、試合頑張ろうな」

一輝「はい!!!」


チーム全員合わせて47人と総勢が揃っていた。

A,B,Cとそれぞれ3チームに分かれてゲームをスタートさせる。

試合形式は通常のルールで開催された練習試合。

監督と進藤コーチが見守る中ゲームが開始した。


最初の試合は敦と村雨キャプテンや志免島先輩が率いるAチームと勝負。

伊沼「一輝、ディフェンス頑張ろうな」

一輝「おう、任せとけ。岡本先輩に教わったタックルかますぜ!!」

キックオフ、試合開始です。

Bチーム先攻でディフェンスからスタート。

ボールは三年の荒巻先輩(2番)に渡った。

猛烈な突進が繰り出された。

伊沼(4番)や2年先輩の天田(6番)が二人でタックルするも軽く吹き飛ばされた。

荒巻先輩「このままトライか...」

すると横から凄まじい音のタックラーが潜んでいた。

荒巻先輩「グヌおおおおっ!!」

倒れた瞬間に芝生が空中に荒れちった。


守道先輩(1番)「よそ見してんなよ、デカブツ」

荒巻先輩「くっ、早くサポート入れ!!後ろのやつ!!」

二人の上を激しくラックでぶつかり合った。

ボールは左に展開された。

2年先輩の坂戸 星(10番)に渡った。そして隣に同じ学年の坂戸 光(12番)もいる。

二人は双子で息の合ったコンビネーションが得意だ。

一瞬のうちにクロスを仕掛けた。クロスとはXの字に二人が入れ替わりでパスをして走り込む


坂戸 星先輩は目の合図で坂戸 光先輩にパスを放つと思いきやダミーで志免島先輩(15番)にパスを放った。

この時、守道チームのディフェンスが坂戸 光先輩に引き寄せられた。

ディフェンスに穴が空いた。

そしてその穴を軽々と突破する志免島先輩。

ディフェンスラインが一気に下がりトライまで目前だった。

しかし、誰よりも早く追いかける選手がいた。


岡本先輩(8番)だ。岡本先輩は後ろから猛烈なスピードで追いかける。

しかし、志免島先輩はギリギリに勝負を仕掛けた。

前方から3年の摩門先輩(15番)がいた。

この時二人の癖を知っていた。

摩門は右フェイントに弱く岡本先輩は左右のフェイントは得意だがバックステップが苦手である。

次の瞬間に志免島先輩は右斜め後ろにステップを踏み左斜め前に大きく踏み込んだ。


二人は手を伸ばし腰に手が入るもスルッと抜けて倒れ混んでしまった。

見事なステップを踏んだ志免島先輩は一気にゴールラインに飛び込んだ。

Cチームもマネージャー達もコーチや監督も盛り上りを見せた。

進藤コーチ「さすがですねぇ、志免島君」

監督「二人の癖を知っていたんだろう、よく観察をしている」


可愛らしいマネージャー達が水を運んだ。

選手達は水をガブガブ飲んだ。

ラグビーはトライをされるとキックの得点を入れる時間がある。その際に水を飲む時間が多少ある。

志免島先輩がキックを放ち見事得点になり7点が追加された。


そして、続けてキックが放たれて試合が再開した。



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