エピソード25 HOPPER VS EAGLE攻防戦十
EAGLE基地の極秘部屋にて
「まさか…この私がここまで追いつめられるとは思わなかった。今、どうなっているか分からないが、私以外にもキメラ生命体は何体もいる。リヒトを失った奴らは後はやられるのみだ。体のダメージがデカい。暫くこの部屋で体を休めるとするか。」
とキメラ生命体【クロウ】しか知らない極秘の隠し部屋で桜一文字から受けた攻撃や姿を前にリヒトに受けていたダメージ、何より負担が大きい幹部にしか使えない能力インスティンクトの反動でまともに動けない状況なのでその部屋で身を隠しつつ己の体力の回復を図っていた。
また何かあった時に戦う為に…
地下通路方向にて
「これより俺の考えた作戦を実行するその内容は…ここに来る前に様々な状況に合わせて考えた攻撃連携策のエックスを実行する。」
「あれか。まさか本当に元輝さんが考えた中で災厄の状況の時のプランを現実として実行する事になるとはな…。」
「それは本人が一番分かってる!俺達はプラン通りに立ち回るぞ。」
さっきからコソコソやっているのを見て何かをやってこようとしている事を察するキメラ生命体【モンキー】。
「お前ら一体何を仕掛けようとしているんだッキー!」
「イカれた非力な人間達の底力を見せようとしてるだけさ。」
「とうとう期でも狂ったキー?」
「かもな。」
と言い捨て柏木元輝が仲間の兵に合図する。
それを見て二つの装備を元輝に投げ渡す。
それはシールドとグレネード二つだった。
残りの兵は装備のうちからスイッチを起動する。
それと同時にずっとモンキーと戦闘で使っていたライフルの火力部分のメーターを最大火力にし構えを取ると
それを目で確認した元輝がこう発言する。
「行動開始。」
兵士五人が天井に向けてライフルを打つ。
一点に撃つ。
それを見てモンキーがこう言い捨てる。
「お前ら何処に向かって撃ってるんだッキー」
と油断するその隙を見て死角に隠れて隊員用に内蔵された強力ワイヤーをモンキーに向けて一斉発射する。
それに油断していたのでまんまと巻き付かれるモンキー。
「しまったなんだこれ…」
地下は暗いので細いワイヤー自体も見えづらかった上に油断していたので手はず通りにここまでは行った。
更に元輝がモンキーにシールドでがっつり体を覆い突っ込む。
「これでも食らえ…」
と用意したグレネードとおまけで万が一の為に備えて隊服に隠し持っていた高火力爆弾桜一文字使用した物のプロトタイプを投げて身を縦に任せる。
それをしている間に隊員達が連携して逃げられないように退路を断つ。
逃げ場を無くした状態でキメラ生命体【モンキー】が次にどう動くによって攻め方を変える手はずだ。
そして仕掛けたグレネードと爆弾が爆発する。
その爆風で色んなものが吹き飛ばされる…。
全てが落ち着く。
辺りには残骸と多少押し出された兵士達が立っていた。
爆発元にはキメラ生命体【モンキー】が倒れていた。
柏木元輝は爆風で吹き飛ばされていたがシールドで威力を減らし受け身取っていたので致命傷は避けられ何本か骨が折れただけで済んだ。
動ける部位でキメラ生命体【モンキー】にライフルで集中砲火するように合図した。
集中砲火で放たれるそれが全て直撃した。
暫く動かないが消滅しない。
だが少しすると急に立った。
そして元輝にこう話しかけた。
「うぅ…貴様達は…なんでこんな頭のイカれた作戦をやるんだッキー?」
それに対して本気で元輝はこう返した。
「そんなの決まってんだろ。個々ではお前が強くて俺達は個々だと弱いが俺達には圧倒的に数が居るんだよ。こんな状況で自分達の有利な部分を生かして数の暴力をしないでどうやってお前を俺達は倒せるんだよ?」
「だからってそれだけの理由でこんなことするなんてどうかしてる!!俺なら一人でお前らを葬るッキー」
「お前はそうかもしれないが俺達に悔しいがそれは、出来ないだからこそ俺達にもできる方法でお前を相手取っただけだ。」
「なるほどな。俺はお前らを侮っていたから負けたとでもいうのかキー…。」
「まぁ、お前を倒す代償は人間数十人分の全力なんだからふざけた現実なんだがな…。」
「くっ…俺が死ぬのは認める。だが、貴様らの何人かも道連れだッキー!!」
と言って消滅する前の最後に攻撃を取り囲む兵士達に放つ。
二人の兵士に直撃して致命傷を浴び、その場に倒れ込む。
その倒れた二人を見て満足そうに笑いその後力尽きて消滅した。
「う…嘘だろ!?こんなはずじゃあなかった…!」
と最後にやられた不意打ちで起こった出来事の事実を受け止められなくて悔しさを漏らす。
後悔と犠牲を払い過ぎた長期戦はこうして幕を閉じた。
HOPPER基地工義の部屋にて
「!?俺は…ってあれ?俺の部屋。なんでだ。あっ…そっか。俺桜一文字さんに助けてもらってそれから気を失ったのか。今、EAGLE基地はどうなっているんだ!?」
と気になって司令官室に向かっていた。
ついに工義が目を覚ました。
これによって今の現状に対してどのような影響を与えこれからどのようになって行くのだろうか…
続
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