第19話「やはり1人だけ異常」

転移が完了した、一切の呼吸の乱れはなし、一切の冷や汗や手汗もなし、俺は今日あった転移と比べたらなんともないのがどうしても不思議で仕方がなかった。


そして転移したと思えば目の前には弓道の的らしきものが人数分あり、この広場の広さは見た感じ東京ドーム一個分くらいだ、辺りを見渡せば周りには木々が生い茂っており、人の気配がまったくない不思議な場所である。


「よし、お前ら無事に居るな、それじゃあ俺が検査してやるから一人ずつこい」


「「「「「「「「はーい」」」」」」」」


改めて検査が始まった、何故か検査は物凄い原始的で先生が一人ずつ頭に手を乗せ、目を瞑り、見てる感じめちゃくちゃ集中している、やってる最中は一切の呼吸をしてる様子はなく意識が一点に集中してるんだろうなと思う、そしてそれぞれのみんなの属性はこれだ。


優…雷

ルプス…火

アウラ…土

フロース…風

ミラ…水

リベラ…風

ルナ…雷


とまあ、俺以外結果はこうなった、わかりきった結果だからなのか皆はにこにこで会話してた、そしてついに俺の番に来た時に先生だけは雲行きが怪しかった……


龍…???


ついに俺の属性が判明した、案の定やっぱり何故か俺だけ例外だった、それを先生はわかっていたようで俺だけする時、やり始める前にため息をこぼしていた…


そしてやる前に一言「めんどくせぇ…」と言ってたいた、そのことで俺は少しの怒りを覚えたが気にすることをやめた。


とまあそんなこんなで波乱万丈だったが無事に検査は終わった。


「よし、皆自分の属性は予想通りだったようだな、まあ一人を除いてだが、今回予想した通りやっぱり異常な奴がいたようだが気にするな」


先生がそう話しているとやっぱり注目の目は俺に集まっていた。


「先生、龍くんだけなんで???なんですか?」


真っ先に質問したのは真面目そうなルナさんだ。


「それはなこいつの属性が特殊属性か光または闇ということだ」


その一言が一瞬空気を凍りつかせ、俺以外の皆は驚きと興味で気持ちはいっぱいになっていただろう、そんな中俺は凄い不安感となぜ俺なのかと言う疑問が心を支配していた。


「まあそうなるだろうな、だからめんどくせぇんだ、

そして何よりもめんどくさいのが、こいつの場合は俺が直々に教えなきゃ魔法が絶対使えないだろうから他の奴らとは違い俺が直々に教える、お前らの場合はこの魔法書を一人ずつ配るからそれを見て練習してくれ、それで何が分からないことがあったら言ってくれそれじゃあ魔法書を渡すぞ」


先生は話を終えると何処からとりだしたか分からない魔法書を各属性かな?まあ一人ずつ違う魔法書を渡していた、同じ属性の子は同じ魔法書を、そして先生が皆に魔法書を配り終えると思い出したかのように


「あ、そうそう俺はこの異端児を教えるため付きっきりになる可能性があるそのため先にアドバイスを言っといてやる」


【魔法はイメージだ、とにかくイメージをしろ、己のイメージが強ければ強いほど魔法は現世に姿を現しその効力を発揮する、魔力なんぞ今は考えるなとにかくイメージを現世に表せ以上だ】


先生はそう言い残し、皆はその言葉に心を震わせ手を握り今からやるであろう魔法に期待を込めた眼になっていた、そして何故か理不尽にも俺の首の袖を掴み練習するであろう場所まで引きずられたのだった。

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